躁うつ病の原因は一つの因子だけでなく、多くの因子が絡み合って発病すると考えられています。その要因として、遺伝、中枢神経系の機能障害、心理・社会的要因などが考えられています。
- 遺伝
双極性障害(躁病期とうつ病期が交代して現れる障害)は遺伝の要因が大きいといわれています。しかし、老年になって発病するケースは遺伝的要因が少ないことが知られています。
- 中枢神経系の機能障害
抗うつ薬の薬物療法や電気ショック療法などの知見から、視床下部や下垂体などの中枢神経系の調節機能の障害が考えられています。
- 心理・社会的要因
男性では職務上の異動、昇進、退職、転職など。女性では家庭内不和、離婚、転居、子女の結婚や妊娠、出産など。男女共通の要因として、近親者の死、財産の喪失、経済的困窮、身体の病気などが考えられます。
|