心筋梗塞症を引き起こす原因は、高血圧症、糖尿病、高脂血症、肥満、喫煙、ストレスと遺伝的素因等があり、生活習慣病と呼ばれています。これらの病気や症状のある人は、早めに治療や生活習慣の改善をする必要があります。以下に挙げた項目に注意し、悪い生活習慣を改め、規則正しい生活をして危険因子を改善することによって、心筋梗塞発症の危険率を低下させることができます。
●食生活の改善
高タンパク、高脂肪食や塩分の摂りすぎは、高脂血症や高血圧の原因となります。ひいては心筋梗塞の原因ともなってしまいます。毎日の食生活の注意として、脂肪や塩分の摂りすぎに注意する必要があります。近年では、昔ながらの和食による食事が心筋梗塞の予防には良いといわれています。
●禁煙
たばこの煙の中に含まれるニコチンは、血管を収縮させる作用があり、一酸化炭素は酸素よりもヘモグロビンと結合しやすいことから、酸素欠乏による障害を引き起こします。喫煙者は、非喫煙者よりも心筋梗塞による死亡率が高いことが報告されています。禁煙すると速やかに死亡率が低下し、喫煙したことのない人と同じ水準まで低下することも報告されています。喫煙は心筋梗塞だけでなく、肺癌などの要因にもなることから、禁煙することはとても大切です。
●適度な運動
30分間程度のジョギングなどの適度な運動(有酸素性運動)は、肥満や高脂血症の改善、耐糖能改善(糖尿病になりにくくなる)など様々な効果があります。実際に、虚血性心疾患のリハビリとして運動療法が行われています。したがって、定期的にジョギングやウォーキングをするなど、日常生活に適度な運動を取り入れることが大切です。
●ストレスを軽減し、睡眠を十分にとる
過度のストレスや睡眠不足も心筋梗塞を発症させる要因です。ストレスを軽減させ、十分な睡眠をとるため、心身ともにリラクゼーションすることが必要です。森林浴や温泉療法は、心身のストレス解消に有効だといわれています。家庭で手軽にできる方法の一つとして、リラクゼーション効果のある芳香剤を利用したり、ハーブ湯などの入浴剤を用いた入浴などがあります。就寝前に、ぬるめのお湯をはったゆぶねに入浴剤などを入れて長時間ゆったりとしながら入浴することも、快適に睡眠するには効果的です。また、定刻には就寝するという身体のリズムをつくることも大切です。
●家庭医をつくる
胸の痛みでなくても経験したことのない胸部から上半身の不快感が持続する場合は、そのまま放置せずにできるだけ早く受診すべきです。心筋梗塞症は発症後、病院に到着するまでの対応が予後を大きく左右します。したがって、日頃から家庭医をつくり、いざという時、速やかに受診できるようにしておくことも大切です。すでに虚血性心疾患と診断されている人は、発作が起きた時にどの医療機関を受診すればよいか家庭医とよく相談し、家族ともよく話し合っておくことはとても大切です。 |