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連載エッセイ [17]
温暖化と生きる
吉野正敏

 
2010年の猛暑(2)
 
日本の猛暑:中間報告

 2週間前、2010年の猛暑(1)として、シベリアの林野火災、ヨーロッパ諸国の猛暑について書いた。南ヨーロッパから北ヨーロッパに至る広大な地域の猛暑について展望し、北大西洋高気圧強化との関係を指摘した。
 今回は2010年の猛暑(2)として、日本について述べたい。日本の猛暑についてはテレビ・新聞・ラジオ・インターネットなどでかなり詳しくその実態が連日報道されているので、それらを整理し、私が見る近年の傾向を指摘したい。ただし、いま、これを書いている8月末日から9月に入った昨日今日でも、今年はまだ盛夏――これが猛暑の実態!――である。“今夏の特徴”の最終報告にはなりえないことをことわっておきたい。

猛暑と複合異常気象

 異常気象は幾つかが複合した場合、あるいは同時に発生した場合、さらにまた、短期間に連続して起きた場合、重大な被害をもたらす。大気汚染でも、複合汚染の場合、濃度が増すだけではない。複合した結果は、ただの“足し算”ではなく、“掛け算”であったり、あるいは、全く異なる種類の汚染物質が生成されて、被害が予想されない現象に及ぶことが指摘されている。これと同じようなことが異常気象による災害でも起こるのではないかと危惧される。
 そこで1951年から2010年までの猛暑年について、その原因または同時に発生した異常気象別にみたものを(表1)にまとめた。

(表1)1950−2000年代の日本の猛暑年において発生した異常気象

猛暑の原因または同時に発生した異常気象 1950 1960 1970 1980 1990 2000 年代

早い梅雨明けまたは空梅雨・干ばつ・降水量減少 1955 1961
1964
1973
1977
1978
1990
1994
2008

北太平洋高気圧強化または北偏 1955 1990
1995
1999
2002
2004
2006
2007
2010

オホーツク海高気圧発達または北日本低温 1996 2002
2006

台風上陸 1985 1990 2001

残暑 1994
1999
2000
2002
2009
2010

にわか雨・雷雨・集中豪雨 2000
2002
2005
2008
2010

天候不順 2005
2006



 (表1)を見て、極めてはっきりしていることは1950年代以降1990年代までは早い梅雨明け・空梅雨がはっきりしていた。そして干ばつ降水量減少がはっきりしていた。しかし、これらの現象は猛暑の原因・結果というより、これらの現象も猛暑も別のある原因による結果を異なる面から捉えているに過ぎないのかも知れない。
 北太平洋高気圧の発達は西南日本を覆い、さらに強くなると北日本までを覆う。2010年北海道・東北地方まで35℃を越す高温が出現した。北海道の北見では37.1℃、岩手県の岩泉では37.0℃を観測した。8月6日最高気温が35℃以上の猛暑日になったのは気象庁の全国921地点の観測点の内、179地点に達した。
 2010年の猛暑(1)では北大西洋高気圧について紹介したが、北太平洋高気圧も北半球を取り巻く中緯度高圧帯の1部であって、両者とも地球温暖化にともなう低緯度の赤道低圧部の上昇気流の強化、そして中緯度での下降気流の強化という循環系の強化に関連している。
 夏、オホーツク海の高気圧が発達すると北日本は冷たい北東気流が発達し低温になる。凶作になる気圧配置である。これが、猛暑の夏の短期間であれ、出現する年があることは注目しなければならない。台風が上陸するチャンスもふえていることは災害の面から重要である。
 最も注目しなければならないのは残暑である。21世紀になってからの猛暑年は残暑が厳しくなっている。2010年もその傾向にしたがうとみてもよかろう。

北太平洋高気圧西端の形状

 北太平洋高気圧の西端がどのような形状をし、どのような気圧傾度をもっているかは東アジアにとっては非常に重要である。猛暑年は干ばつ・降水量不足・空梅雨のことが多いのは高気圧の圏内に日本があるからである。しかし、その西縁は南西気流が湿った高温な空気を運んでいるところである。東シナ海・朝鮮半島南部・日本海をこのような南西気流が北上し、北緯40°付近に東西に延びる前線帯を形成する。この前線帯では低気圧活動が盛んで、2010年のように北朝鮮から日本の本州日本海側(秋田付近)では大雨・集中豪雨・雷雨などが活発化し、洪水を起こすことが多い。朝鮮半島では夏のこのような雨季をチャグマと呼ぶ。
 西南日本から中央日本までは梅雨が明けた気圧配置である。このように、猛暑は北太平洋高気圧の形状と関係している。その継続期間は猛暑日・真夏日・夏日の状態を左右する。


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