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連載エッセイ [32]
温暖化と生きる
吉野正敏

 
東日本巨大地震(1)
 
地震と地球温暖化

 地震と温暖化とは全く関係はない。「今回の東日本巨大地震(東北関東大地震)の発生と、現在進行中の地球温暖化とは、全く関係がない」と断言できる。
 今回の大地震による死者・行方不明者の数は、今日現在の報告で27,000人を超える。今後、ますます増えるであろう。直接被害に遭われた方がただけでも40万人を超し、間接的には程度の差はあるが、日本人全部が被害を受けたといっても過言ではなかろう。さらに、昨今の政治・経済・文化活動のグローバル化を考えると、世界中に影響が及んでいる。被災地の生なましい画像が欧米・アジア諸国など世界中のテレビで連日流れているそうだが、日本で起った大地震の影響がそれぞれの国の人達の実際の生活に及ぶからであろう。
 私が強調したいのは、“地震そのものは、温暖化と関係は全くないが、地震の影響を受ける人びとは、昨今の温暖化の時代に生きている人びとだ”という点である。復興には何年も何十年もかかるだろうが、それに立ち向かう人達が生活し、経済を担い、社会を育てていくのは、地球が温暖化しつつある時代だということである。
 では、どう捉えたらよいか、具体的な答えは急には出てこないであろう。この連続エッセイのテーマから、“大地震の影響”ははずれていると思われる読者も居られるだろうが、筆者はそうは思わない。今回を含めて、2−3回はこの大地震による被害の実態を捉え、その教訓を温暖化時代における災害対策樹立に役立てたい。これまで経験したことのない巨大な災害は、多くの教訓をわれわれに与えてくれるはずである。

東北関東大震災による人的被害

今回の巨大地震は陸前高田市や、福島県南相馬市などに壊滅的な被害をもたらした。地震の規模を示すマグニチュード(M)は8.8と最初発表されたが、その後、9.0に訂正された。 被害の状況をまず(表1)にまとめておく。


(表1)東北関東大震災による死者数*、行方不明者数*、負傷者数*、避難者数**、避難所数**の推移(抜粋)

日付と時刻  
(3月)
 死者数(人)   行方不明者数(人)   負傷者数(人)   避難者数(人) 避難所数 

11日 22:30  110 350 544
12日 11:00  413 784 1,128  215,600人(東北・北関東5県)
13日 00:00  686 642 1,426
14日 22:00  1,886 2,369 1,885  270,000(00時)
 370,000(12時、東北6県)
15日 22:00  3,373 7,558 1,990  468,600(8県)
17日 00:00 
    12:00 
4,314
5,178
8,606
8,913
2,282
2,285
 416,000(8県)
 390,000(8県)
2,100(8県)
2,100(8県)
19日 23:00  7,653 11,746 2,583  360,000(15都県) 2,500(15県)
22日 23:00  9,523 16,074 2,775

* 警察庁による。 **新聞報道による。


 この(表1)からわかることは以下のとおりである。(1)第1日〜第3日の値が小さい。これは、情報網が確立できなかったためと思う。(2)第5日(3月15日)になり急激に値が大きくなった。被災状況調査の報告・情報伝達が確立してきたためであろう。(3)第5日に避難者数は最大となる。その後、減少するが、絶対値は30万人以上である。(4)第9日に避難所数が増加、その都県数が増えた。

被害の進行・調査・報道の速度

 この連続エッセイでも何回か被害とその報道の速度について触れた。大きな災害の場合、(1)事件がどのように起り、(2)どのように災害として進行し、(3)その情報がどのように伝達されたか、(4)どのようにメディアによって報道されたか、は大きな課題である。将来の災害対策・予防を立案するために欠くことができない。
 上述の(表1)で使った日本の警察庁による災害統計は信頼に足るもので、災害研究者の中では世界的に知られている。そこで、(表1)にあげた死者数・行方不明者数の毎日の変化(1時間当たりの人数)を算出し、(表2)に示した。ここでは抜粋でなく毎日の値を示す。1日の間に何回もの統計数値をえられるが、ここでは1時間当たりの変化率(プラスは増加)を表わす。ただし、地震発生の当日(3月11日)を第1日とする。


(表2)東日本大地震による死者数・行方不明者数の変化率(人 / 時間)。−は減少。

日付 
(3月) 
死者数
変化率
行方不明者数
変化率
 統計期間
 日   時刻  〜  日   時刻

11日  - -        
12日  26.3 37.7 11日 23:30 12日 11:00
13日  21.0 10.9 12日 11:00 13日 00:00
14日  38.0 35.0 13日 00:00 14日 00:00
15日  94.5 415.5 15日 12:30 15日 22:00
16日  26.3 25.0 15日 22:00 16日 09:30
17日  72.0 52.5 16日 09:30 17日 12:30
18日  65.2 67.0 18日 00:00 18日 11:00
19日  41.5 76.7 19日 12:00 19日 23:00
20日  33.3 48.5 19日 23:00 20日 23:00
21日  14.8 10.3 20日 23:00 21日 00:00
22日  16.4 46.8 21日 23:00 22日 00:00
23日  13.5 96.2 22日 23:00 23日 00:00
24日  12.0 60.3 23日 23:00 24日 00:00
25日  12.1 -20.3 24日 23:00 25日 00:00

注:統計期間を統一すべきだが、ここでは速報値として手元にある資料で求めた。午前・午後・夜間などで、捜索活動にも差があり、もたらされる報告数の日変化が実際にはある。


 この(表2)からわかることは次のとおりである。報告される死者数の変化率は大きな変化傾向を示すが、第5日の3月15日の午後には1時間当たり94.5人増加の最大値をしめした。また、行方不明者数の増加は第5日の午後の1時間当たり415.5人の最大値を示した。これは今後の大災害における生存者・被災者の救援活動の作戦計画樹立に大きな参考になろう。
 そもそも、地震のような瞬間的に発生する災害の誘因が与えるインパクトは、気象災害のようにある程度の予測時間があったり、あるいは、気候災害のようにジワジワと影響をあたえる場合と、違いがあるように思われていた。しかし、今回の大震災のような場合は、ここで明らかになったように、非常に影響が長引きその影響の変化は複雑で気象災害・気候災害と似ているようである。
 今回の大地震のような場合、死者数にも行方不明者数にも第5日に最大値がでて、その後は小さい変動を繰り返しながら、小さくなっていった。そうして、行方不明者数の変化率は第15日でマイナス、すなわち、行方不明者数報告は減少に転じた。これは、行方不明者報告が生存者数か死者数の報告に転じたためであろう。

インフラ・福島原発事故

 これは、次回以降に書きたい。今回の地震による被災の最大の問題である。


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