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連載エッセイ [05]
高齢化社会のバイオクリマ
吉野正敏

 
介護認定者数の生気候学(I)
要介護(要支援)認定

 日本の高齢化社会において介護を受けている人達の数はどうなっているのだろうか。制度が次第に整備され、介護をする側もされる側も数は増え、質も向上していることは間違いない。しかし、その状態は都市と農村で違うだろうし、北海道・東北地方と西南日本・沖縄でも違うのではないかと思う。或いは、冬、陰鬱な天候が続く日本海側の雪国と、晴れた日が続く太平洋側の地域と比較すると、介護される人、介護する人の内容に差が出るのではないかと思う。
 そこで介護認定者数の地理学的な分析をまず試みた。これまで、このような生気候学的分析はされていないようなので、最も基本的な統計結果から紹介してゆきたい。

日本の介護認定者数

 2016年1月末時点における要介護(+要支援)認定者数は(表1)のとおりである。

(表1)要介護(および要支援)認定者数の全国合計*とその割合(%)

要支援 要介護1 要介護2 要介護3 要介護4 要介護5

1,749,311(人) 1,213,747 1,076,752 804,360 737,934 601,242
28.3(%) 19.7 17.4 13.0 11.9 9.7

*データはWAM NETによる。

 なお、全国合計では8,183,348人である。割合でみると、要支援の28.3%を最大として要介護1から5に進むにしたがって少なくなる。次項以下に述べるように、要介護2、あるいは3に極大が出る場合は、その地域の特徴と判断してよい。
 要支援、要介護1、2、3、4、5。。。の内容は厚生労働省令(平成18年3月改正)で決まっており、それぞれの内容は以下の状態に、例えば、要介護1は32分以上50分未満まで、要介護2は50分以上70分未満まで、。。。。というように必要な時間の20分刻みで区切られている。要介護5は110分以上である。介護の内容は、
(1) 入浴、排泄、食事などの介護、
(2) 洗濯、掃除などの家事援助など、
(3) 徘徊に対する探索、不潔な行為に対する後始末、
(4) 歩行訓練、日常生活訓練などの機能訓練、
(5) 輸液の管理、じょくそうの処置などの診療の補助。
などである。

都府県別の傾向

 次に都府県別に介護認定者数の割合の傾向を調べた結果を(表2)に示す。(表1)の全国の傾向と比較検討できるように、同じ方法でまとめた。ただし、県はそれぞれの地方の代表的な特性を持った県を選んだ。より詳しい地域性に関しては次回以降に取り上げたい。

(表2)2016年1月における都道府県別の要支援、要介護1〜5の認定者の割合(%)

都道府県名 要支援 要介護        
    1 2 3 4 5

北海道 31.8 22.1 16.4 10.9 9.9 9.1
岩手県 24.2 19.7 18.2 13.5 12.9 11.5
東京都 28.2 19.7 17.1 12.0 12.0 10.4
新潟県 23.4 12.7 18.6 18.2 13.5 11.6
石川県 25.9 20.2 17.9 14.1 12.3 9.8
長野県 24.9 20.9 17.0 13.3 11.1 10.8
大阪府 35.4 16.0 17.3 11.8 10.6 8.7
鳥取県 27.3 17.0 17.8 13.7 13.0 11.4
高知県 24.8 20.9 15.0 12.8 13.0 12.7
福岡県 31.6 21.1 16.0 11.7 11.3 8.3
熊本県 27.7 21.6 16.7 12.4 12.4 9.2
鹿児島県 22.9 20.5 15.1 12.6 13.1 11.4
沖縄県 26.0 15.4 15.3 15.2 17.3 10.8

(吉野作表)

 この(表2)からわかる事は以下のようにまとめられよう。
(1) 大都市、北海道では、要支援と要介護1を合わせるとほぼ50%以上になる。
(2) 大都市、北海道では、逆に要介護4と5を合わせて、20%以下である。
(3) 東京都はいずれもその限界付近で、日本全国の値に近い。あるいは東京都の傾向が日本全国の傾向を引っ張っているのかも知れない。
(4) 新潟県と大阪府では、要介護2に小さい極大が見られる。これについては次項に記すように積雪地域か、または、大都市地域に現われることが多い。(しかし、例えば東京都には現われない。これの分析は次回に述べたい)このような要介護2または3に極大が出る理由は、要介護4、5の人が比較的多くなっている地域で、要介護1の人が比較的少ない。このため、要介護2に極大が出るのかと思われる。今後の詳しい調査を待つほかない。
 積雪地域の新潟県の場合を次に少し書いておく。

要介護2の認定者数の極大

 上記の(4)に述べた現象を、新潟県の30市町村別のデータで解析すると以下のとおりである。要介護1から5までのどこに極大が出ているかを、市町村の実数とその割合(%)で(表3)に示す。

(表3)新潟県の30市町村単位でまとめた介護認定者数の極大の出現割合(%)。2016年1月の統計による。

  要介護1 要介護2 要介護3 要介護4 要介護5

市町村数 8 14 2 8 0
同上の割合(%) 25.0 43.8 6.2 25.0 0

(吉野作表。市町村数合計が32になるのは、極大が複数ある場合があったからである )

 要介護2の極大は約44%の市町村で出現する。次いで、要介護1は25%で、1と2を合計すると、認定者数の極大が出る市町村が県全体のほぼ7割に達する。この事実は雪国の特徴とみてよかろう。残りの3割が要介護3と4である。この事実もこれまで知られていなかったようである。
 要支援を別として、要介護2に極大が出るのは新潟県の中でも市が多い。すなわち、新潟市・長岡市・柏崎市・小千谷市・十日町市・妙高市・上越市・阿賀野市・魚沼市・南魚沼市・出雲崎町・湯沢町・関川村・粟島浦村の計14のうちの10が県内では大きな市ある。

あとがき

 上述のような分析をこの[連続エッセイ]でさらに述べたい。ご意見をいただければ幸いである。


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