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生きもの歳時記 水中の風情


日本海の春 〜藻場の魚影〜

 厳しい冬が過ぎ、日本海の水中にもやっと春の兆しが感じられるようになる頃、陸上はすでに新緑から青葉にかわり、初夏にさしかかろうとしています。

 春の日本海は海藻に覆われます。波一つないベタ凪の海面から静かに水中へ入っていくと、そこは一面の褐色の密林、ガラモ場と呼ばれるホンダワラ類が繁茂した浅海域、藻場が広がっています。ホンダワラ類にはアカモク、ヤツマタモク、マメダワラ、ヨレモク、ノコギリモク、オオバモクなどがあり、複数種が混生して藻場を形成します。褐藻の仲間のホンダワラ類は黄褐色から濃褐色を呈していますが、それぞれの種で色彩の濃淡があり、青く澄んだ静穏な時期の水中に落ち着いたグラデーションを演出しています。

 ホンダワラ類は葉に気泡をもち、その浮力で海底から立ち上がります。海面に達すると長々とたなびき、密生したところでは泳いでいるダイバーが足ヒレをとられ、潜っていてもボンベに藻が絡まってしまうことがしばしばで、嫌がられるものです。しかし、その密生した空間は、小魚や甲殻類、巻貝類、イカ類の生息場となり、モズクなどがホンダワラ類の枝葉に絡まって生育します。

 一見、ガラモ場では魚が目立ちません。これはホンダワラ類に溶け込むような色彩や形、いわゆるカモフラージュした魚が多いためです。静かに潜りながら藻場の魚影を捜してみると。

 冬から春に生まれたメバルやウミタナゴ、キヌバリ、ドロメなどの幼魚やアミメハギが群れています。藻場の隙間の空間にはアミ類の大群が移動し、ホンダワラ類の葉にはさまざまな小動物や付着藻類がみられ、小魚にとって豊富な餌が生産されていることがわかります。

ガラモ場の中を出入りするウミタナゴの幼魚、餌が豊富な生育空間になってい


海底付近を移動するアミの群は、豊かな生産性の証。

アミメハギの群れは、夜になると海藻に口を付け、みんな同じ格好で休む。そろそろ就寝の時間だろうか。

 葉陰にはやや大きなメバルが浮いており、スイが優雅な姿でヒレを広げます。


メバルは海藻の林で頭を上にして
ホバリングしている ことが多い。

ガラモ場を背景にスイの雄がヒレを広げた姿は優雅だ。

  たくさんの魚影が見えてくる頃、ダイバーも藻場の住人となって、むやみに藻に絡まることがなくなります。水ぬるむ春とは言いがたく、やはりドライスーツは脱げませんが、この季節が来ると見て感じたい水中の風情です。

 

■ 参考文献
・ 岡村、尼岡 編・監修,1997 山渓カラー名鑑 日本の海水魚,山と渓谷社,783pp.
・ 日高敏隆 監修,1998 日本動物大百科 第6巻 魚類,平凡社,204pp.

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