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生きもの歳時記 水中の風情


江戸前の海底居住者 〜泥のガレージ〜

 江戸前の寿しネタとして人気があるシャコ、「車庫(しゃこ)」だから「ガレージ」と呼ぶ人も。赤潮ぎみで茶褐色の東京湾に潜りました。水深10m、晴れているのに海底まで光が届かず、ほとんど真っ暗な中で水中ライトをつけると、泥の穴から顔を出すものや、泥の上にうごめくシャコの姿が見えてきました。ダイバーが近づいてもすぐさま穴の中に隠れてしまうものは少なく、その様子からどうも海底付近が酸欠ぎみのようです。


海底上に全身を見せたシャコ、
縦長の目であたりをうかがっている。

巣穴から顔を出すシャコ、巣穴は
海底の 泥の中にU字型に掘られている。

 シャコの仲間は、温帯から熱帯にかけて大小様々な多くの種が分布しています。その中でもシャコは日本各地の内湾に多く生息し、石狩湾、東京湾、伊勢湾、瀬戸内海では漁獲物として重要なものになっています。
 大きさは最大18cm、体の上面や側面には鋭い棘がたくさんあり、捕脚と呼ばれるハサミはカマキリの手のようで、小動物を捕らえるのに適しています。腹側には腹肢が並び、その基部に鰓があるため規則的に動かして呼吸を行っています。ときには腹肢を活発に動かして海中を泳ぐこともあります。

腹の下側に6対の腹肢があり、腹肢の付根
にある鰓で呼吸をするために動かしている。

  生きたシャコを素手でつかむのは非常に危険です。跳ね回るほどの強い屈伸力があり、鋭い棘やハサミにさされて血まみれになります。シャコの仲間はハサミの形態で「刺しシャコ」と「砕きシャコ」に分けられます。江戸前のシャコはカマキリ状の「刺しシャコ」ですが、サンゴ礁にはハサミの付根が固いコブのようになり、貝を砕いて食べる「砕きシャコ」がいます。どちらもハサミには注意しなければなりませんが、とくに「砕きシャコ」のパンチは非常に強く、指の爪を割られることもあります。殻の棘も鋭く、茹でたものでも食べるため殻をむくときにケガをすることがあります。江戸前の寿しネタとして出荷する東京湾の漁港では、獲れたての生きたシャコを茹で上げ、おばちゃんたちがはさみでシャコの殻をすばやく、きれいに剥いていく作業を見ることができます。また、瀬戸内海ではシャコを食べるとき、箸を殻の中に差しこんでから一気に開き身を取り出す方法を教えてもらいました。

  シャコは泥の海底にU字型の巣穴を掘って生息します。産卵時期は初夏から夏にかけてで、産卵前のメスには背側の体の中に長い卵巣が成熟しますが、これを「カツブシ」と呼んで旬の味が重宝されています。メスは産卵した卵塊を口元の複数の肢で抱えて保育します。

  底曳き網で漁獲され寿し屋でよく見るシャコですが、普段目にできない内湾の海底でけなげに生きています。その姿はけっしていかついばかりでなく、機能美や繊細さも併せ持ったものだと感じることができました。

 

■ 参考文献
・ 西村、伊藤,1987 検索入門海岸動物,保育社,207pp.
・ 西村三郎 編著,1995 原色検索日本海岸動物図鑑[],保育社,663pp.

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