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生きもの歳時記 万葉の生きものたち


若海藻(わかめ)

 日本人にとってワカメは食卓に欠かせない存在です。ワカメを食用として利用する歴史は古く、青森県亀ヶ岡の泥炭遺跡では、縄文式土器とともにワカメなどの海藻類が発見されています。また、ワカメは塩分補給源として食用とされてきただけではなく、採取の前に豊作を祈願するなど神事にも深い関わりがあり、現在でも日本各地でワカメにまつわる神事が行われています。

 現存する最も古い歌集である「万葉集」には海藻を詠み込んだ歌が百首近く残されており、その中にワカメも入っています。このことからも、ワカメが古くから日本人にとってなじみの深いものであったことが伺えます。ワカメなどの海藻類は男性が女性にむけて詠む歌に使われることが多く、恋心の象徴的なものであったようです。

比多(ひた)(がた)の 磯のわかめの 立ち(みだ)え ()をか待つなも 昨夜(きそ)今夜(こよひ)

(作者不明 万葉集 巻十四 三五六三)

比多潟の磯の若海藻(わかめ)のように、思い乱れて私を待っているのだろうか。昨夜も今夜も。


ワカメの標本

角島(つのしま)の 瀬戸(せと)のわかめは 人のむた 荒かりしかど (われ)とは(にき)海藻()

(作者不明 万葉集 巻十六 三八七一)

角島の海峡の若海藻(わかめ)は、他の人には荒海藻(あらめ)だけど、私には柔らかい素直な海藻ですよ。

 ワカメはコンブ目チガイソ科に属する一年生褐藻類の一種で、日本各地の潮下帯に冬から春にかけて生育しています。ワカメは生育する場所や時期によって、葉状部の中央に中肋(ちゅうろく)と呼ばれるやや盛り上がった太い部分があり、そのまわりの中央葉から羽状にたくさんの小葉片を出します。小葉片は下部から徐々に上に押しあがり、最終的に上部から脱落していきます。成熟すると葉状部直下に葉片が変形して数十枚が重なった胞子葉ができます。胞子葉は「めかぶ」と呼ばれ、水溶性食物繊維のアルギン酸やフコイダンといった貴重な栄養素を多量に含んでおり、健康食品として需要が増加しています。

ワカメの幼体


繁茂するワカメ
 食用や神事の対象として日本人に親しまれてきたワカメですが、現在は韓国や中国からの輸入量が増え、国内産の割合は国内消費量の20%を下回るまでに減少しています。この理由として、伝統的な加工方法の他にサラダやカップ麺の具材としての利用が広まったことなど、加工や消費形態の多様化が消費を急速に拡大させたことがあげられます。

 万葉の時代に生きた人々が現在のワカメをみた時、果たして恋の歌を詠むのでしょうか?


■ 参考文献
佐竹ら校注 (2002)  新日本古典文学大系3 萬葉集三 岩波書店.
佐竹ら校注 (2003)  新日本古典文学大系4 萬葉集四 岩波書店.
大野正夫編著 (2004) 有用海藻誌 内田老鶴圃.
田中次郎・中村康夫著 (2004) 日本の海藻 平凡社.

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