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冬の突風
 
 2005年12月25日の夜、トリノオリンピックの日本代表選考がかかった、女子フィギュアスケートフリーの演技の番組を見ている最中に、テロップで「午後7時15分頃、山形県庄内町余目付近の羽越線で特急が脱線転覆して、けが人が出ているもよう」と出ました。この番組が終わってからNHKに変えると、すでに現場からの中継で、風がえらく強いようでした。現場中継のアナウンサーだと思いましたが「運転手が、『鉄橋を渡ってから進行方向右側から雪を伴った強い風を受けた』と言っている。」というのを聞いたのかもしれません。すぐに気象庁のホームページのレーダー画面を見ました。事故発生前後の画像を見たところ、事故が発生した頃強い降水域(降水とは雨や雪のことを言います)が通過していました。防災情報センターのレーダー画像ならば、もう少し詳細な画像が見られるのでそれも見ました。

(図1)2005年12月25日18時50分から19時30分のレーダー画像
(気象庁提供のデータを使用)


(図1)は事故が発生した19時14分前後のレーダー画像です。図は出していませんが、気象庁も防災情報センターのレーダー画像も10分間隔です。
色が黄色や赤になっている所がありますが、降水強度がとても強い事を意味しています。赤の点線で囲みましたが、強い降水強度のもの(エコー)が19時10分から19時20分の間に事故現場付近を通過しています。この強いエコーはほぼ東西に伸びて(線状)います。降水強度が強くそれが連なっていることは、背の高い(発達した)積乱雲列である事を意味しています。また、このエコーは日本海からやって来て、この時刻に、この場所で最も降水の強さが強くなっています。しかし、19時30分には赤いところ小さくなり、黄色いところがほとんどの固まりとなっていて、積乱雲が弱まっていることを意味しています。発達した積乱雲や発達した積乱雲列からとても強い風が吹出すことがあります。航空機が離着陸時にこれに遭うと墜落し大惨事となりますね。その後の新聞記事などによると、現場付近では強い風による被害が出たと報道されています。
 (図2)は12月25日の18時と21時の天気図です。北海道のすぐ西の発達中の低気圧があって、中心から延びる寒冷前線が本州の日本海沿いに延びています。東北地方は等圧線の間隔が狭く、強い風が吹いていることが分かります。寒冷前線は積乱雲を伴いますが、事故が発生した時刻には寒冷前線は山形県を通過していません。今回の強いエコーは、寒冷前線の東側(専門的には、低気圧の暖域と言います)にあります。

(図2)2005年12月25日の地上天気図(速報値)
左:18時  右:21時
 発達した低気圧の暖域で発達した積乱雲列が発生することはよくあります。かなり昔になりますが、昭和53年2月28日に東京の中野と千葉県の西船橋を結ぶ地下鉄東西線の荒川鉄橋で、強い風により電車が脱線転覆したことがありました。このときの強い風も、寒冷前線の通過前で、低気圧の暖域で発生したものでした。
 しかし、積乱雲がこの場所で発達し、このような強い風をもたらし、しかもそこを特急が通過したというのは、偶然の一致としか言いようがありません。なぜこの場所で積乱雲が発達し、強い風をもたらしたかは、今後の調査により解明されるものと思います。
 最後になりましたが、事故に遭われた方々にお見舞いをお見舞い申し上げるとともに、不幸にして亡くなられた方々のご冥福をお祈りいたします。事故処理をなされている方々、本当にご苦労様です。

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