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雲の穴
 
 空を見ていると、巻積雲や高積雲の中に穴が開いて、その中に毛状の雲が出ていることがあります。(写真1)と(写真2)がその例です。(写真1)は巻積雲に雲の穴が出来ています。穴の中にある毛状の雲粒は氷でできていて、上昇気流で支えられないほどの大きさの雲粒となっているために落下しながら蒸発しています。また、この雲の穴は大きくなりながら、東方向に移動していきました。(写真2)は高積雲の中にできています。この雲の穴を見つけたときはもっと小さかったのですが、撮影時にはこのように大きくなっていました。

(写真1)巻積雲にできた雲の穴(神奈川県青葉区にて)
(和田光明,小池克征,2005)

(写真2)高積雲にできた雲の穴(埼玉県鳩山町にて)

 雲の穴はなぜでき、大きくなったのでしょう?

 「水は摂氏0度で凍り始める」と理科で習いました。しかし、水はゆするなど外から刺激を与えないでゆっくりと冷やすと、0℃以下でも凍りません。雲粒はとても小さいので、氷点下30℃でも水滴でいることが出来ます。このように0℃以下でも水滴の水粒のことを“過冷却水滴”と言います。過冷却水滴はつつくなどして刺激を与えるとたちまち氷の粒になります。

(図1)氷粒と水滴が同じところにあると、水滴から蒸発が起こり氷の結晶が成長する
 湿度を計算するときに、空気がどのくらい水蒸気を含むことができるかを表す飽和水蒸気圧が重要です。もちろん氷点下ですが、同じ温度の場合、水滴の飽和水蒸気圧は氷の飽和水蒸気圧よりも大きくなります。どういうことかというと、水滴(もちろん過冷却水滴)と氷の粒が一緒にあると、水滴は乾燥したところに居ると感じて蒸発します。一方、氷の粒はとても湿ったところに居ると感じて蒸発せず、周りに水蒸気が来るとその水蒸気を取り込んでしまいます。このため、水滴はだんだん小さくなって消えていきますが、氷の粒の方が大きくなります(図1)。そのため、過冷却水滴の雲が蒸発して穴が大きくなり、穴の中にある氷の雲の部分が増えていきます。
 (写真1)は巻積雲にできた雲の穴と言いましたが、ふつう巻積雲の雲粒は氷です。しかし、雲の穴が出来たということは、この巻積雲は過冷却水滴で出来ていることになります。この日の高層観測の記録を調べたところ、約8.2劼旅發気とても湿っていたので、巻積雲はこの高さだと判断できました。またその高さの気温は氷点下28℃でした。この巻積雲の雲粒は氷点下28℃の過冷却水滴となります。
 

(写真3)細長い雲の穴
「何かの刺激」で過冷却水滴が氷粒に変わると雲に穴が開き、その穴の中に毛状の雲ができます。 過冷却水滴を氷粒に変えた何かの刺激ですが、巻雲からの氷(氷晶)の落下や、飛行機の通過があります。 雲の穴の形は、飛行機が雲を突っ切るときの角度と関係しているとも言われています。飛行機が大きな角度で雲の層を突っ切ると、つまり急上昇する飛行機が雲を突っ切ると円形の雲の穴が出来ます。飛行機が雲の層に対して小さな角度で突っ切ると、つまり旅客機のようにゆっくりと上昇する場合は雲の層を長い距離飛ぶので、細長い雲の穴が出来ます(写真3)。もちろんどちらも雲の穴の中には、氷で出来た毛状の雲を見ることができます。
 (写真1)は横浜市青葉区で写しました。この付近は旅客機の空路なので、ゆっくりと上昇する旅客機の通過で出来た細長い雲の穴の仲間かもしれません。(写真2)は埼玉県鳩山町での撮影です。撮影場所は横田基地や入間基地に近く、穴の形が円形なので、そこから飛び立った飛行機が過冷却水滴でできた高層雲を突っ切って作った雲の穴かもしれません。


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