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雲との出会い
 
 子供の頃は雲を食べ物や動物になぞらえて遊んでいました。(写真1)の雲は形が吉野堂の「銘菓ひよこ」(写真2)に似ていませんか。雲の分類では積雲です。
赤外画像(2009年7月11日)
(写真1)お菓子の「ひよこ」に形が似た雲
九州地方のレーダー画像
(写真2)吉野堂の「銘菓ひよこ」
(写真3)の雲は、つるんとしていて鏡餅みたいです。私が雲を科学的に見るきっかけとなったのが(写真3)の雲です。学生の頃、同級生と箱根登山鉄道の塔ノ沢駅から箱根の外輪山の明星ヶ岳(923.9m)に登ったとき、午後に明星ヶ岳山頂付近で撮影しました。山岳波による「吊るし雲」です。

(写真3)箱根明星ヶ岳山頂付近で撮影した「吊るし雲」
 山の高さが1,000m以下で、雲の低を見上げる角度それほど大きくないので、層積雲による吊るし雲でしょう。当日の館野の高層観測データからも1,500m以下の高さに発生したしたと推定できます。(写真4)は一重ですが、多分このようなレンズ状の雲をまじかに見た状態でしょう。

(写真4)層積雲のレンズ雲

(図1)箱根で「吊るし雲」を撮影した日の地上天気図
(1973年2月6日午前9時)

 当日の気圧配置(図1)は、三陸沖に発達中の低気圧があって東進していて大陸には優勢な高気圧があり、日本付近の気圧配置は冬型になる途中です。また北海道の西に小さな低気圧があり日本海に気圧の谷が伸びています。このようなときには上空に寒気が入り込む前で、関東地方南部は良い天気で暖かいことが多く、1,500m程度の高さだと南西か西南西の風が吹いています。いずれ寒気が入って冷たい季節風が吹いてきます。横浜地方気象台の当時の観測データを見ると、(写真3)の雲を撮影した日の日最大風速は南西で約13m/sでしたが、翌日は5m/s〜10m/sの北風が吹いています。その日20度近い最高気温が翌日は10度以下に下がりました。
 当時、山雲の機構を研究している気象研究所の先生(故人)にこの写真をお送りしたところ、館野の高層観測データからある物理量を計算して、他の山岳波動による雲と一緒に学会発表してくださいました。その物理量はイギリスの気象学者スコラー(R.S.Scorer)が提唱した物理量で、スコラー数といいます。空気の安定度と高さ方向の風速の差を合わせて計算する量です。スコラー数の値が上空ほど小さくなるときに山岳波動による雲が発生しやすくなります。つまり、空気の状態が安定で、上空に行くほど乾燥し風が強くなるようになっている層にレンズ状の雲が山の風下方向に発生します。
 その先生に、レンズ状の雲は時間がたってもほとんど移動しないので、自転車などを使って移動して2箇所から同じ雲の写真を撮り、写真から雲の位置と高さを割り出せば、山岳で起こされた空気の波動の長さ(波長)がわかると言われました。その後もたくさんのレンズ雲を撮影しましたが、位置や高さを計測して波長を計算することやっていないのが心残りです。でもいくつか撮り貯めた写真とそのときの天気図と比較したところ、寒冷前線や上空の気圧の谷の通過前に現れやすいということがわかりました。ときには、この雲が現れるとしばらくして風が強くなることもありました。
 信州の天気俚諺にはこのような雲と悪天を結びつけるものもあります。それらを紹介しましょう。
 ●レンズ雲がでると大雨(上田市周辺)
 ●レンズ雲がでると大風(上田市周辺)
 ●北にレンズ雲が出れば天気が変わる(松本市周辺)
 ●レンズ雲、さば雲が出ると天気悪くなる(南安曇郡)
 これらは「信州の天気とことわざ」(篝 益夫1965)に載っていたものです。この本の前書きにも書いてありますが、“ことわざ”の大部分は明治以前から伝わってきたものなので、むずかしい熟語や言葉はなるべく現代の常用の言葉に書き変えたとのことです。“レンズ”という言葉は別の言い回しが使われていたのでしょう。


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