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お天気豆知識 (臨時掲載 2013.06.21)
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動くに動けない台風
 
 今年(2013年)は九州から関東甲信の梅雨入りは例年よりも早く、5月末までには「梅雨入りしたとみられる」と気象庁から発表がありました。しかし、各地とも雨は少なく、水不足が懸念される状態なってしまいました。関東地方の水瓶の一つである、群馬県北部にある矢木沢ダムの貯水量は減少していきました。そのような状況の中、6月6日にフィリピンの東の太平洋上で発生した熱帯低気圧が発達し、日本時間の8日21時に台風第3号となって北上し始めました。

(図1)2013年6月11日21時の地上天気図
 (図1)は台風が日本列島にかなり接近した6月11日21時の天気図です。紀伊半島の南東海上から東に伸びている前線は梅雨前線です。台風が暖かく湿った気流を送り込み、前線の活動が活発化して雨・・・・。しかし、台風は翌12日になると動きが遅くなって弱まりだし、13日午前3時には熱帯低気圧になり、午前9時には温帯低気圧となって伊豆諸島付近で停滞しました。前線に近い伊豆諸島では大雨になりましたが、関東の雨の中心は南部で水瓶のある群馬県北部ではほとんど降りませんでした。
 (図2)は、(図1)の地上天気図と同じ時刻の6月11日21時の500hPa天気図です。紀伊半島の南海上の北緯30度線上にあるLの記号が台風です。そのすぐ脇にWの記号がありますが、これは暖気の極値があることを意味しています。台風の中心付近は発達した積乱雲があり、水蒸気が次々と水滴に変わり、その際に放出される熱量(潜熱)によるもので、台風の特徴の一つです。

(図2)2013年6月11日21時の500hPa天気図
 500hPa天気図で実線は等高度線です。間隔が狭いところは強い風が吹いています。それを捜すと、サハリン北部から黄海北部にかけて太実線で描かれている5,700mの等高度線付近で、偏西風帯に対応しています。日本列島付近と台風があるその南海上にはほとんど等高度線がありません。しかも、北海道のすぐ東には高気圧を示すHの記号があり、日本列島上は気圧の尾根になっています。台風の南側も気圧の尾根になっています。

(図3)台風第3号の経路図 速報値を元に作成(台風期間のみ表示)
○は9時、●は3時、15時、21時の位置 白丸の脇の数字は日付と中心気圧
 台風は急に速度を早めることがあると言われていますが、これは偏西風帯に台風が入ったときのことです。(図2)の天気図のように台風が高気圧や気圧の峰に囲まれてしまうと動こうにも動くことが出来ません。このため、(図3)の台風経路図からもわかるように、順調に北上した台風は北緯30度線に達する頃から動きが遅くなってしまいました。

(図4)2013年6月1日〜10日の平均海面水温
 (図4)を見てください。これは今年の6月1日から10日までの海面水温の平均値です。台風が発生するのは海面水温が26℃ないし27℃以上といわれています。また、台風のエネルギーは暖かい海面上から蒸発する水蒸気です。(図4)からもわかるように、紀伊半島沖から東の海上は海面水温が24℃以下になっています。このため、北上しながら順調に発達してきた台風ですが、海面からのエネルギーの供給が少なくなり、日本列島に近づいてから衰えてしまいました。
 (図2)に戻りますが、点線は等温線で−3℃を赤い点線で示しました。この気温は、500hPaとしては高い気温です。この等温線で囲まれた西日本やそれに近い北陸では、その後数日30℃以上の真夏日が続きました。今年もこれから梅雨末期の大雨シーズンに入ります。台風シーズンもこれからです。これらがもたらす雨は水不足を一気に解消してくれますが、降り過ぎて災害が起らないことを願うのみです。
 気象庁では災害、大きな災害に対処するため8月末から今までの「警報」だけでなく、「特別警報」を発表することになっています。これが発表されたならば、重大な災害は起りうる可能性が非常に高いことを意味していると理解してください。しかし、「特別警報が出ていないからまだ安心」とは思わないでください。「警報」も重大な状況が起りうることには変わりありません。
(2013年6月20日記)
(天気図、気象衛星画像は気象庁提供)
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