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9月の旬の食材

 食欲の秋・読書の秋・スポーツの秋と、夏の暑さが和らぐ9月は秋の訪れを感じる季節です。山や里は実りを迎え、きのこや木の実、地中で育った根菜類が顔を出します。
 9月は「中秋の名月」の季節。夜空は澄み渡り透明な空気に包まれ、思いっきり深呼吸をしたくなる季節でもあります。が、一方、朝晩に冷気を感じるようになり、空気も乾燥してきます。乾燥した空気は私たちの喉の潤いを奪い、肌や髪の毛を乾燥させます。さらに、乾燥した空気を吸うために、呼吸機能を司る肺機能の低下や、気管支ぜんそくなどの季節病が発生しやすい季節でもあります。肺の機能が落ちると免疫力も低下するので、風邪を引きやすくなったり、インフルエンザにかかりやすくなるので、注意しましょう。
 秋は体を内外から潤して温め、免疫力を高める食事を心がけましょう。気管や肺を丈夫にすると同時に、外出先から戻ったらうがいもお忘れなく。
 9月に紹介する食材は7品目。体を潤し、温める効果の高い食材です。山や里に食材が溢れると同時に、良質な脂質を持つ魚類もたくさん登場します。保存のきく豆類や海藻類を上手に取り合わせて、秋の味覚を堪能しましょう。

野菜(さつまいも、さといも、しいたけ、しめじ、まいたけ)
果物(プルーン)
魚介(カツオ)

  写真 名称 解説 レシピ
野菜 さつまいも(薩摩芋) 9〜11月 やせ地でも凶作時でも収穫できるため、江戸時代の蘭学者青木昆陽により「救荒作物」として江戸・小石川の薬草園で栽培され、全国に広がった野菜です。原産地は中央アメリカ、南メキシコといわれ、日本には17世紀初頭に鹿児島と長崎・平戸に伝来しました。栄養価が高くカロリー効率が低いので少量で満腹感が得られ、ダイエットにも向く食材です。
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さつまいもごはん
さつまいもと鶏手羽先の味噌スープ
さつまいもの皮の煮付け
プルーンとさつまいものワイン煮
さといも(里芋) 9〜12月 縄文中期に渡来し、万葉以前から栽培され食されていた野菜で、原産地はインド付近スリランカといわれています。里で栽培されるのでさといもと呼ばれ、じゃがいもやさつまいもが出まわる以前は、いもといえばさといもを指していました。親いもに子いもがつき、子いもに孫いもがつくことから子孫繁栄の印とされ、縁起のよい食べ物とされています。
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さといもの信田煮
さといものおはぎ
さといもとあさつきの明太マヨネーズサラダ
しいたけ(椎茸)
左:干ししいたけ
右:生しいたけ
3〜5月(春子)
9〜11月(秋子)
菌類の一種で誕生は今からおよそ一億年前。原産地は台湾やニューギニア等で、風に乗った胞子が日本に根づいたと考えられます。栽培が盛んになったのは江戸時代で、外国貿易での貴重な財源でしたが、1900年に科学的に栽培されるまでは神頼みに近い栽培でした。菌糸を接種する現在では四季を通じて安定供給され「菌食の王様」と呼ばれています。
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しいたけと鮭の信田巻き
しいたけと春雨のスープ
しめじ 9〜10月 昔から「香りまつたけ、味しめじ」といわれるように、抜群の風味が持ち味の人気の高いきのこです。しかし、現在は「ひらたけ」や「ぶなしめじ」といった人工栽培のものが主流のため、「味しめじ」と謳われたしめじは高級品となり手に入れることは困難な状況です。傷みやすいので購入したら2〜3日で使い切るようにしましょう。
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しめじと車麩の煮物
しめじごはん
まいたけ 9〜11月 昔からがんに対して薬効があるといわれるサルノコシカケ科の仲間で唯一食べられるきのこです。かさが舞を舞う天女の袖のように見えることからこの名がついたといわれています。特有の香りと歯ごたえを持ち、まつたけ、しめじ、しいたけと並ぶ食用きのこの代表で、1970年代半ばに人工栽培に成功するまでは「幻のきのこ」と呼ばれていました。
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まいたけと菊花のごま和え
まいたけのそぼろどんぶり
果物 プルーン 7〜9月(ドライフルーツは通年) すももの一種で、原産地のコーカサスでは「命の果実」と呼ばれています。ヨーロッパでは古くから栽培されており、朝に食べる習慣がありました。19世紀半ばに伝わったアメリカではカルフォルニアの気候風土が栽培に適していたため、アメリカが生産量の大半を栽培しています。甘みが強く肉厚のため、ドライフルーツに適した栄養価の高い果物です。
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プルーンとさつまいものワイン煮
プルーンと豆腐バーグのトマトソース
プルーンヨーグルトミルク
魚貝 カツオ(鰹) 5〜6月(初がつお)
9〜10月(戻りがつお)
サバ科の回遊魚で、全世界の温帯から熱帯に広く分布しており、主に一本釣りで捕獲します。香りは初がつおですが、脂肪が乗った戻りがつおの方が美味。脂肪量は10倍以上も違います。日本料理に欠かせないかつおぶしの原料で、『日本書紀』にも登場。肉質がかたくなることから「カタウオ」→「カツオ」に転じたのが名前の由来といわれています。
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カツオソテーの味噌マヨネーズがけ
てこねずし

撮影:上総均 撮影助手:泉田幾子