気象・気候と人間を含むあらゆる生物との関係を研究する学問

生気象学とは、国際生気象学会(International Society of Biometeorology)の定義によると、「大気の物理的、化学的環境条件が人間・動物・植物に及ぼす直接、間接の影響を研究する学問」となります。つまり、「気象・気候と人間を含むあらゆる生物との関係を研究する学問」といえます。

最初の国際生気象学会総会は、1955年にパリで開催され、この時から生気象学は上記のように定義されました。また、1964年にはトロンプ(米、生気象学者)が、生気象学は「生態学の一分野であり…」としていることからも明らかなように、欧米では植物生気象学や動物生気象学の分野に重点が置かれています。

それに対して、わが国の生気象学は人体生気象学が主流であり、その次に室内気象に関する建築系が多くなっています。最近20~30年間の研究の中では、地球環境に関するもの、特に地球の温暖化が人体や生態系に及ぼす影響などの研究が少なくありません。

[生気象に関する学会]

日本生気象学会(Japanese Society of Biometeorology)
国際生気象学会(International Society of Biometeorology)
機関誌:「日本生気象学会雑誌」(年4回発行)
国際生気象学会(International Society of Biometeorology)
事務局所在地:Department of Physical Geography Macquarie University Sydney
機関誌:「International Journal of Biometeorology」(年4回発行)