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生きもの歳時記

水中の風情

ブルーオーシャン ~群泳の魚~


ギンガメアジの大群が渦を巻く

透き通った青い海の中で群れ泳ぐ魚に取り巻かれるときの気持ちよさは、何度味わっても良いものです。とくにアジやカマスの仲間は、同じ大きさの魚の大群が整然と回りながら泳ぎ、魚群が竜巻のように動き、形が変化します。大きな群れに取り囲まれると圧倒的な迫力を感じます。


鋭い金属的な印象のオオカマスの群れ


ギンガメアジの大群が渦を巻く

 群れを形成する魚はたくさんいますが、海底に並んでいるもの、岩陰に群れるもの、中層に群れるもの、海面に浮くもの、常に泳ぎ回るもの、海中に浮遊して留まっているものとその状態は様々です。共通するのは、かならず魚同士が一定の間隔を保つこと。お互いの間隔が近すぎるとぶつかって動くことができなくなり、広すぎると整然とした団体行動がとれなくなるからでしょうか。


整然と並ぶギンガメアジの群れ

 群れている魚は、一つの大きな魚になります。こうなることによって自分たちより大きな魚から捕食を受けても生き残る確率が高くなるのだと言われます。しかし、魚網をかぶせられたらまさに一網打尽、適正な漁業資源管理が望まれます。


整然と並ぶギンガメアジの群れ

 以前は沖縄のサンゴ礁でも地元でガーラと呼ぶシマアジ類の大きな群れを見ることができましたが、最近は少ないようです。暑い夏を乗り切るには、せめてイメージだけでもブルーオーシャンに浸かりながらシルバートルネードの清涼感を味わうのはいかがでしょうか。今回の水中取材先は、そんな情景を求めて、ちょっと日本をはみ出しました。

■参考文献
岡村、尼岡 編・監修,1997 山渓カラー名鑑 日本の海水魚,山と渓谷社,783pp.
日高敏隆 監修,1998 日本動物大百科 第6巻 魚類,平凡社,204pp.
益田一・ジェラルドRアレン,1987 世界の海水魚<太平洋・インド洋編>,山と渓谷社,527pp.


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