
お金と時間に余裕があれば、複数の医者に診てもらう方が安心である。医者の技量を疑うわけではない。昨今の病気は併発や二次感染など複雑さが過ぎ、一人の医者の判断では見誤ることが少なくない。四月ともなれば職場も学校も新年度を迎えなにかとストレスがかかる時期である。たかが精神的な不調と侮ってはならない。「病は気から」と言うまでもない要注意の時期である。「石橋を叩く」と言えば、先の笹子トンネルでの天井板落下に際して、天井を叩くという点検を怠ったという。もちろんそれだけが主要因ではないだろうと思う。大型トラックなどの走行での振動が何年も続いたり、弱くても地震の微振動などで緩んできたりすることもある。多角的な点検が人にも建造物にも必須である。

春の菜種梅雨も終わり、滅多に干してなかった布団を干してみると、ほっこり(ほかほか)として、田舎のお袋の香りが太陽のにおいとともに嗅覚をくすぐる。「陽のにおい」というのは、紫外線が布団綿の中まで浸透して化学反応によってアルデヒドなど香りの強いものが作られるという。これが「太陽の香り」のもとであることは、すでにこのシリーズで触れた。一方、「母の香」というのは母親の手のひらから出る遠赤外線による温もりの記憶なのかも知れない。最近コンビニなどに、機器が握って作られたおにぎりが一見美味しそうに並んでいる。しかし、運動会などで弁当に出る母親の手で握ったおにぎりの方が健康に良いという。遠赤外線の効果である。