
四月末の「昭和の日」から五月五日の「子供の日」までの間に祝日が4日もあるGW(ゴールデンウィーク)が、毎年やってくる。社会人も学生も新年度スタートで諸事に疲れてくる頃だから故郷へのユーターンラッシュも恒例になった。都会の雑踏と汚れた空気を避けるように、故郷のきれいな空気を吸いに行くことは心身にとって最善の選択であろう。高村光太郎の昭和初めの詩に病身の愛妻智恵子さんの転地療法を願ったような一節がある。「東京にホントの空はない」と言ってホントの空気を求めて郷里である福島県の二本松へ移り住んだようである。原発からの放射能の流れからは幾分はずれたものの、まだまだ元の空気には戻っていないのが気がかりではある。