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お天気アロマテラピー

続・お天気香るコラム

Vol.23

2015.02.13

~四季の“雲”景 編~

~ 四季の“雲”景 編 ~ 四季「雲」ばなし

 十人十色の表情で、日々私たちを楽しませてくれる雲たち。そんな様々な表情を浮かべる雲たちでも、大きく10種類の顔に分類することができます。いわゆる“十種雲形”と呼ばれるものです。
実は、空に漂っている雲たちは、それぞれに住み分けをして生活しています。雲は地球上の対流圏という水蒸気が大量に存在する大気の層において発生しますが、その中でも下層、中層、上層で出現する雲の種類が違ってきます。
まず、下層(地上1500m付近)の住民である雲たちですが、薄くのっぺりと引き伸ばしたような灰白色の雲「①層雲」、畑の畝のような波が一面に広がる灰白色の雲「②層積雲」、のっぺりと怪しく寝そべる暗灰色の雲「③乱層雲」(※時に中層にも)が存在します。続いて、中層(地上5500m付近)の住民はと申しますと、天球に灰色のシーツを覆い被せたかのような雲「④高層雲」、青い草原を白羊の群れが駆け抜けていくような雲「⑤高積雲」が存在します。そして、上層(地上10000m付近)の住人におきましては、空を白羽根で優しく撫でたかのような薄くて繊細な雲「⑥巻雲」、天井に灰白色の薄いベールが引っかかったかのような雲「⑦巻層雲」、青魚に張りつく白い鱗のような雲「⑧巻積雲」が存在します。また、下層から中層にかけて住む、綿あめのようにフワフワな白雲「⑨積雲」や、下層から上層にかけて住む、ゲンコツを突き上げるようなゴツゴツとした白雲「⑩積乱雲」といった、背高ノッポな雲の仲間たちもいます。
 俳人・歌人である正岡子規は雑誌「ホトトギス」において、「春雲は綿の如く、夏雲は岩の如く、秋雲は砂の如く、冬雲は鉛の如く…」と、四季に現われる雲たちを表現しています。春の“綿”は、暖かな陽気の上で気持ち良さそうにプカプカと浮かぶ“積雲”、夏の“岩”は、ムンとした草いきれの中に仁王立ちする“積乱雲”、秋の“砂”は、乾いた空指の隙間からサラサラとこぼれ落ちる“巻雲”、冬の“鉛”は、冷たい重石を乗せられて低く垂れ込める“乱層雲(雪雲)”を、それぞれ示しているのではないかと私は考えます。(※日本海側の雪雲は積乱雲であったりもしますが…。)
基本的に十種雲形の雲たちは、どの季節においても出現しますが、季節によって出現しやすい象徴的な雲たちは確かにあります。それを子規は、豊かな感受性と洞察力で見事に表現しているのです。子規はさらに、「晨雲は流るるが如く、午雲は湧くが如く、暮雲は焼くが如し」と続け、一日のうちに現れる雲の姿も、心に迫りくる言葉で表現しています。“四季”に敏感な“子規”は、実に魅力的な人物です。

四季「雲」熟語

◎暗雲低迷(あんうんていめい)
…暗黒をまとった雲が怪しく垂れ込めるかの如く、悪い出来事に飲み込まれてしまいそうな様子。また、なかなか暗いトンネルから抜け出すことができないこと。
◎雲烟縹渺(うんえんひょうびょう)
…雲が足跡も残さず、さらさらと流れ去ってしまうように、ある事柄に後ろ髪を引かれることなく、淡々としている様子。
◎雲散霧消(うんさんむしょう)
…気ままに浮かぶ雲が弾け散り、緩やかに漂う霧が吹き消えるように、鮮やかに消えてなくなってしまう様子。
◎雲集霧散(うんしゅうむさん)
…雲がワラワラと湧いて集まるように、霧がハラハラと瞬く間に散っていくように、沢山のものたちが寄り集まっては散っていく様。
◎雲蒸竜変(うんじょうりょうへん)
…空に雲が急に湧き立ち、竜が縦横無尽に駆け巡るかの如く、この時とばかりにやってきて、勢いに乗じて自らの力を存分に発揮する様。
◎雲泥万里(うんでいばんり)
…空に浮かぶ雲と地に張りつく泥ほどにかけ離れ、気が遠くなるほどの距離がある様子。あからさまに大きな隔たりがあること。
◎閑雲野鶴(かんうんやかく)
…フワフワと想いを空に浮かべながら、思う存分に羽根を広げて悠々自適に生きている様。
◎行雲流水(こううんりゅうすい)
…風まかせな浮雲のように、川を駆け下る清水のように、深く考えずその場の流れに身をまかせること。また、その場の色に染まりながら、滞ることなく過ぎ去ってゆくこと。
◎晴雲秋月(せいうんしゅうげつ)
…冴えわたる晴天に浮かぶ純白の綿雲のように、澄みわたる秋夜に浮かぶ透明な丸月のように、真っ直ぐに突き抜けるほどの純真さが眩しい、無垢な心のこと。
◎和風慶雲(わふうけいうん)
…頬を撫でる和やかな微風のように、さりげなく慶福を届けてくれる白雲のように、穏やかで幸せな空気を醸し出す偉大な存在。

四季「雲」なウェザーアロマ

この時季、日本海側ではもはや定番となってしまった“鉛”の空。一方、晴天が続いていたお向かいの太平洋側の空にも、2月頃になると“鉛”の雲が広がる日も出てきて、時おり雪を降らせることがあります。一般的に日本海側の“鉛”は、北西の季節風が日本海を渡る際に発生させる雲由来のものになりますが、太平洋側の“鉛”は、春先にかけて次第に日本列島の南岸を通過するようになる低気圧が発生させる雲由来のものになります。
以前にも少しご紹介したと思いますが、大空を鉛で塞がれて光を全身に浴びることができなくなってしまうと、同時に心身の活動力も塞がれてしまい、倦怠感や鬱のような状態を引き起こしやすくなってしまいます。1つの要因としては、太陽の光により促される日中の昇温と、私たちの活動リズムに合わせた体温上昇との共鳴が崩壊することにより、体内のバランス機能が崩れて体調不良に繋がるのだともいわれています。そもそも、私たちは暗闇に包まれると不安感や恐怖心を抱き、ストレスを感じる生き物なのです。
やはり一日の始まりは、晴れやかな明るい気分でスタートしたいもの。気持ちよく一日のスタートを切ることができれば、その日の充実度に大きな差が生まれてくることは間違いありません。鉛の空が広がって気分が重たくなりがちな朝でも、キラキラとしたアロマのシャワーを浴びて、元気に一日を始めてみませんか。

モーニングサンシャインアロマシャワー

[使用材料] 
・精製水45ml 
・無水エタノール 5ml 
・精油 10滴以下<ローズマリー5滴・グレープフルーツ5滴>
ローズマリー
(^-^)…学名:Rosmarinus officinalis が示すように、海の雫<Ros(雫)・marinus(海の)>がキラキラと乱反射するように、クリアでスッキリとしたハーブの香り。シャキッと目を覚ましてくれる精油。
グレープフルーツ
(^-^)…学名:Citrus paradisi が示すように、楽園<paradisi>を明るく照らす光のように、溢れるフレッシュ感が眩しいシトラスの香り。明るく元気にさせてくれる精油。
[作成手順]
① ビーカーに入れた無水エタノールに精油を垂らし、ガラス棒で撹拌する。
② 精製水を加え、さらによくかき混ぜる。
③ 遮光ガラススプレー瓶に移し、ラベル(作成日、レシピ)を貼る。
※空間にひと吹きすれば、キラキラと輝く朝を届けてくれる。
[使用上の注意]
・基本的に、妊婦・授乳婦・子ども・皮膚炎(敏感肌含む)・高血圧・癲癇・腎臓疾患・肝臓疾患・心臓疾患・アレルギー・喘息・高齢者などの方は、精油の使用には十分な注意が必要である。事前に確認し、場合によっては使用を控えること。
・色や香りの染みつき、汚れには十分注意すること。
・精油原液が肌に付かないように注意すること。(万が一ついた場合は、大量の水で洗い流す。)
・異常を感じた時は即使用を中止すること。(必要であれば医師の診察を受ける。)
・長時間使用は控え、適宜換気を行う。
・高温多湿を避け冷暗所保存。使用期限は約2~3週間。
・アルコール過敏の方は使用を控えること。
・体調がすぐれず、香りに敏感な時は使用を控える。
・アロマテラピーは自己責任の原則で行うこと。

2015.02.13掲載


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