スマートフォンサイトを見る

お天気アロマテラピー

続・お天気香るコラム

Vol.5

2014.06.03

~夏の「空」景 編~

~ 夏の『空』景 編 ~ 『夏空』ばなし

春の霞と優しい日差しに包まれて、柔らかくしなやかに微笑んでいた、パステルカラーがよく似合う春天。そんな彩の空を、溶かして飲み込んでいくグレートーンの天の海。北の国に“桜”の前線が運んだ桜雨が、ふわふわと上がり始める頃、南の国では“梅”の前線が運ぶ梅雨が、さわさわと降り始めます。未熟な夏がゆっくりと呼吸を始める時季です。しばらくの間は、全てを超越する眩しい真夏の勇姿に憧れながら、空を塞ぐ灰色の蓋の下で、しっとりと雨に浸り、絶対的な夏が突き抜けるその時を待つ日々。
春には移動性高気圧と温帯低気圧のカップルが、お散歩コースにしていた日本列島ですが、そろそろ飽きてきたご様子。高気圧と低気圧が交互に通過して、“春に三日の晴れ間なし”だった泣いたり笑ったりの空模様は、次第にその表情を曇らせながら、ゆっくりと季節をひとつ押し進めます。
変わって日本付近にお出掛けしてきて、しばらく滞在するのが、東西に延びる「梅雨前線」です。初めうちは日本の南でぷかぷかと浮かんでいます。徐々に北へと寝床を移しながら、一カ月半ほどのロングステイを楽しみます。一般的に梅雨前線は、北でドスンと腰を下ろす冷湿な「オホーツク海高気圧」と、南でキランと睨みをきかせる暖湿な「太平洋高気圧」がぶつかり、ケンカしてできる前線の帯です。長期間に渡って、この前線沿いに雲が広がり、雨を降らせるわけです。
やがて、そんな梅雨前線も、力をつけてきた南の太平洋高気圧にガツンと持ち上げられて、押し潰される時がやってきます。そして、太平洋高気圧が日本列島を飲み込み始めると、煌めきが騒ぎ出す熱気に満ちた夏がスタートするのです。ちなみに、太平洋高気圧は背の高い暖湿な停滞性の高気圧であるため、高気圧圏内では下降気流が発生し雲は消滅して、蒸し暑い夏晴れの天気が持続することになるわけです。

『夏空』ことば

◎ 青葉空(あおばぞら)…湧き立つ緑のエネルギーが、こんもりと泡のように溢れ出す、若葉が映える爽快な青空。
◎ 梅雨空(つゆぞら)・皐月空(さつきぞら)・五月空(さつきぞら)<梅雨曇(つゆぐもり)・皐月曇(さつきぐもり)・五月曇(さつきぐもり)・五月闇(さつきやみ)>…低くまで垂れ下がる湿雲の暗幕が、季節を覆って灰色に染め上げ、どんよりと沈む重い空。
◎ 五月晴(さつきばれ)・皐月晴(さつきばれ)・梅雨晴(つゆばれ)…のっぺりとした暗雲で塞ぎ込まれた梅雨の世界に、一筋の光をねじ込む、束の間の晴れ空。
◎ 眺の空(ながめのそら)…遠くの空を眺めて溜め息を1つ落とす「眺めの空」を、梅雨時に重たく広がる「長雨の空」とかけていった、オシャレことば。
◎ 星合の空(ほしあいのそら)<行合の空(ゆきあいのそら)>…牽牛(彦星<アルタイル>)と織女(織姫星<ベガ>)が一年に一度出会う、七夕の夜空。
◎ 漢霄(かんしょう)<漢天(かんてん)>…水面で沢山の星の子が遊ぶ天の川(漢)が、雄大に横たわり流れる夜空。
◎ 炎天(えんてん)<暑天(しょてん)・炎日(えんじつ)>…真夏の太陽が吐き出す熱にうなされた、少し焦げ臭い空。
◎ 昊天(こうてん)…春夏秋冬の天空を示す“蒼天・昊天・旻天・上天”のうちの一つで、夏空を表すことば。
◎ 天使の梯子(てんしのはしご)…夕立を落としていった鈍色雲を切り裂いて、天と地の間に架けられる光輝く一本のはしご。
◎ 沖つ雲居(おきつくもい)…大海の彼方に広がる、大雲が浮かぶ大空。「雲居」は、雲が暮らす空のこと。

『夏空』なウェザーアロマ

空から降り注ぐ日射による紫外線は、6月~8月くらいにかけてが、最も強い時期になります。
紫外線(UV)は短波の太陽光線で、“UV‐A”・“UV‐B”・“UV‐C”波に分類されます。UV‐Aは長期間蓄積されると肌に悪影響が現われる、皮膚の深層にまで潜り込む紫外線。UV‐Bは短期間で急激に作用を及ぼし、肌に火傷のような症状を与える、皮膚の表層で吸収される紫外線で、皮膚ガン原因ともいわれています。UV‐Cは、地上には到達することはありません。
紫外線は、ビタミンDの合成や、皮膚炎の改善といった有用な側面もありますが、やはり、注意すべき側面の方が大きいといえるでしょう。梅雨時期はのっぺりとした雲や霧に覆われていて、私たちは紫外線から守られているように思われがちですが、UV‐Bはやや減少するものの、実はUV‐Aに関しては、雲や霧を透過してほぼ地上まで届いてしまうといわれています。長雨の季節でも、外出時には日焼け止めや日傘、サングラスや帽子など、UVカット対策をしっかりとする必要があるわけです。
ちなみに、日焼け止めクリームなどには、“SPF”や“PA”といった表示があります。SPFはUV‐Bに対する防止効果を示した値で、数値が高いほど効果が高いことを表しています。PAはUV‐Aに対する防止効果を示した値で、+(プラス)の表記が多いほど効果は高くなります。
何ごとも予防が大切ですが、ひょっこり顔を覗かせる皐月晴れに、うっかり日焼けしてしまったら、炎症、及び痛みを緩和してくれるアロマな日焼けボディーローションを作成してみるのはいかがでしょう。※ただし、日焼けが酷い場合は、皮膚科など医師の診察を受けることが先決です。

ラバンジンでラベンサラな、サンバーンボディーケアローション

[使用材料] 
・ネロリウォーター【フローラルウォーター】 45ml
・無水エタノール 5ml
・精油 <ラバンジン3滴・ラベンサラ2滴>

ラバンジン 
(^-^)…ラベンダーの甘さに、爽やかな風を吹かせたような、少しエッジの効いたフローラルの香り。強い日差しで傷んだ肌を、殺菌作用で清浄に保ち、炎症の軽減に力を発揮してくれる精油。
ラベンサラ
(^-^)…清々しいミストを全身に浴びているかのような、涼しげで軽快なハーブの香り。油断して荒れてしまった肌の炎症を緩和して、痛みをクールダウンしてくれる精油。

[作成手順]
① 無水エタノールに精油を垂らし、ガラス棒で撹拌させる。
② ネロリのフローラルウォーターを加え、よくかき混ぜる。
③ 遮光ガラス瓶に移し、ラベル(作成日、レシピなど記入)を貼る。
※ローションは、予めよく振ってからコットンに適量を含ませ、火照った部分へ優しくパッティング。

[使用上の注意]
・基本的に、妊婦・授乳婦・子ども・皮膚炎(敏感肌含む)・高血圧・癲癇・腎臓疾患・肝臓疾患・心臓疾患・アレルギー・喘息・高齢者などの方は、精油の使用には十分な注意が必要である。事前に確認し、場合によっては使用を控える。
・顔や敏感な部位、炎症が酷い部位へは使用しない。
・精油原液が肌に付かないように注意すること。(万が一ついた場合は、大量の水で洗い流す。)
・異常を感じた時は即使用を中止すること。(必要であれば医師の診察を受ける。)
・色や香りの染みつき、汚れには十分注意すること。
・冷暗所で保存、使用期限は約2~3週間。
・アルコール過敏の方は使用を控えること。
・アロマテラピーは自己責任の原則で行うこと。

2014.06.03 掲載


PC用サイトを見る

Contactお問合せ

PC用サイトを見る

気象情報Weather Information
健康予報BioWeather
生気象学についてAbout BioWeather
コラムColumn

スマートフォンサイトを見る

ページ上部へ
Page
Top

Menu