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お天気アロマテラピー

続・お天気香るコラム

Vol.13

2014.09.30

~秋の「雨」景 編~

~ 秋の「雨」景 編 ~ 『秋雨』ばなし

思わず落とした太平洋高気圧の溜め息がコロリと空に転がって、夏の青が少しずつ色あせ始める夏の終わり。一方で、さりげなく落とした移動性高気圧の吐息がユラリと偏西風に乗っかって、ちょっぴりかすれた秋の青へ滑り込む秋の始まり。そんな季節の出入り口で、ふたつの高気圧が落とす毛色の違う息が出会うとき、そこに秋の潤いが生み落とされるのです。日本列島はその狭間で埋もれるように横たわり、その雫にシットリと濡れるのです。
情熱的でちょっぴり暑苦しい性格の高気圧、海洋生まれの太平洋高気圧<小笠原気団>。冷静でちょっぴりそっけない高気圧、大陸生まれの移動性高気圧<揚子江気団>。基本的には、この生まれも性格も全く違うふたつの空気塊が南北でぶつかり合うと、前線と呼ばれる境界線が形成されて雨を降らせることになるわけです。この前線こそがいわゆる秋雨前線であり、日本付近に停滞するようになると、シトシトと降り続く秋の長雨になるのです。そんな秋雨ですが、普段は派手に雨を撒き散らすわけではありませんし、わがままに雨をもたらすわけでもないのですが、日本付近に怪しく近づいてくる台風や、まだ力を残した太平洋高気圧からの暖かく湿った空気が流れ込むと、その刺激を受けて大雨を降らせることもあるので、その表情には要注意です。

『秋雨』ことば

◎秋小雨(あきこさめ)
…ささらささらと秋の始まりを撫でるように濡らす小さな雨。
◎秋霖(しゅうりん)<秋霖雨(しゅうりんう)・秋の霖雨(あきのりんう)>
…秋の入口で寝そべるように“霖々”と降り続く雨。しとしとと降り続ける秋の長雨。
◎秋湿(あきしめり)
…秋を緩やかに濡らす長雨。または、しっとりと濡れた秋がちょっぴり震えるような肌寒い天気。
◎蕭雨(しょうう)
…少しかすれた秋の景色に降り注ぐ、ちょっぴり寂しげな表情のしとしと雨。
◎八月爛(はちがつただれ)
…熱く燃え上がった真夏の記憶に蓋をするかの如く、陰暦8月をつらつらと濡らす長雨。
◎冷雨(れいう)<寒雨(かんう)>
…暮れゆく秋に落ちるひんやりとした雨。色づいた葉に艶を乗せるクールな雨。
◎時雨(しぐれ)・時の雨(ときのあめ)・時知る雨(ときしるあめ)・秋時雨(あきしぐれ)
…秋と冬の交差点で、わがままに落とされる雨。降ったり止んだりする気まぐれな雨。または、今にも時雨が降りてきそうな曇り空。
・天の時雨(あまのしぐれ)
…天空から降り注ぐ、ちょっぴりセンチメンタルな時雨。
・磯時雨(いそしぐれ)
…色を無くした波打ち際で、しゃららと鳴きながら降る時雨。
・掻時雨(かきしぐれ・かきしぐる)
…空一面を掻きむしり、時雨を降らせること。空の色がくすんで、時雨が落ちてきそうな空模様。
・笠時雨(かさしぐれ)
…旅人の笠に打ちつける、いたずらな時雨。
・片時雨(かたしぐれ)
…片一方を黒い時雨が濡らし、もう一方を白い日が照らす、モノクロームな空模様。
・北時雨(きたしぐれ)
冬の到来を告げるかの如く、北風に乗ってやって来る冷たい時雨。
・月時雨(つきしぐれ)
…一時の間、時雨の薄いベールが月夜をぼんやりと覆う幻想的な空。
・露時雨(つゆしぐれ)
…野原に転がる露の玉が、時雨が通り過ぎていった後のように見えること。また、露と時雨、秋の時雨の意も。
・群時雨・叢時雨・村時雨(むらしぐれ)
…力強く雨を吐き出したかと思いきや、大きく雨雲を吸い込んで晴れ間を覗かせるといった状態を繰り返す、初冬の空模様。
・彌時雨(やよしぐれ)
…繰り返し通り過ぎてゆく時雨。
・横時雨(よこしぐれ)
…強い横風に促されて、脇から打ちつけるように降る時雨。
・宵の時雨(よいのしぐれ)
…夕暮れ時に落とされる時雨。
・夜時雨(よしぐれ)
…夜の闇を濡らす時雨。“宵の時雨”よりも遅い時間帯にさらっと降る時雨。
・液雨(えきう)
…立冬の後10日間を“入液”とし、小雪を“出液”とすることから、立冬~小雪頃(陰暦10月頃)に降る時雨のことを指すと考えられる。

『秋雨』なウェザーアロマ

夏と秋の境界線。どんよりと低く沈み込む空の下。さわさわと降り注ぐまだ微熱が残る雨。そして、同時に私たちの心身にも降り注ぐ様々な体調不良。
心配なのは、秋の長雨で青空に蓋をされることで、光を十分に浴びることが出来なくなると、心にまで蓋がされてしまい、精神的な落ち込みや倦怠感などを発生させるといったことです。また、太陽による昇温が抑制されることで、本来保持されている日中における私たちの体温上昇と、地上の気温上昇との共鳴リズムが崩れてしまうと、体内のバランスも崩壊し体調不良を引き起こしやすくなります。
さらに、日本に近づく機会の多くなったいたずら好きの台風や、いまだ衰えない力こぶを見せつけるパワーを残した太平洋高気圧から、暖かく湿った空気が送り込まれると、夏と秋の境界線、いわゆる秋雨前線を刺激して、普段はおとなしく淡々とした表情を見せる秋雨が豹変し、大雨や雷、突風を振りかざし襲ってくるようなこともあります。そんな気象現象そのものに対する不快感はもちろん、引き起こされる災害などへの不安感や緊張感が大きなストレスとなって溢れ出し、自律神経のバランスを崩してしまうと、不眠や頭痛などとなって現れ、日常生活に支障をきたすこともしばしばです。
ここでは、心身をリフレッシュして重くのしかかるストレスを緩和し、明るく前向きな気持ちを取り戻してくれるようなタイプの精油を選択し、暗い雨空の下でも生活に明かりを上手く取り込むことができるアロマライトを使うことで、秋雨時の体調不良を吹き飛ばしてみませんか。

暗く濡れた心を照らして、明るく晴れた心を取り戻すアロマライト

[使用材料] 
・アロマライト1機
・精油3滴以下<ジャパニーズミント…1滴、グレープフルーツ…1滴>
※滴数などを始めとする使用法に関しては、基本的に各機器の取扱い説明書に準ずる。

ジャパニーズミント 
(^-^)…脳天にまで突き抜けるほどの、冴えわたるクールな爽快感が気持ちいい香り。心と身体に暗く垂れ込めるドヨドヨとした雲を、目の覚めるほどの清涼感で一気に晴らしてくれるストレス解消精油。
グレープフルーツ
(^-^)…光の粒が弾け飛ぶようなフレッシュシトラスの香り。曇った気持ちをリセットさせて、明るさと元気を与えてくれる精油。また、ちょっぴり利かせた苦みがアクセントとなり、冷静さを取り戻させてくれる。

[作成手順]
① アロマライトをセットし、上皿に精油を垂らす。
② 電源を入れ、ライトを点灯させて、精油を温める。
③ 香りを拡散させるとともに光を照射することで、沈んだ心を持ち上げる作用にも期待できる。
※念のため、妊婦や授乳婦、乳幼児への使用は避けた方がよい。

[使用上の注意]
・基本的に、妊婦・授乳婦・子ども・皮膚炎(敏感肌含む)・高血圧・癲癇・腎臓疾患・肝臓疾患・心臓疾患・アレルギー・喘息・高齢者などの方は、精油の使用には十分な注意が必要である。事前に確認し、場合によっては使用を控えること。
・色や香りの染みつき、汚れには十分注意すること。
・精油原液が肌に付かないように注意すること。(万が一ついた場合は、大量の水で洗い流す。)
・異常を感じた時は即使用を中止すること。(必要であれば医師の診察を受ける。)
・香りの染みつき、汚れなどには十分注意する。
・適度な換気を心掛け、長時間使用も控える。
・アロマテラピーは自己責任の原則で行うこと。

2014.09.30掲載


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