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お天気アロマテラピー

続・お天気香るコラム

Vol.14

2014.10.10

~秋の「香」景 編~

~ 秋の「香」景 編 ~ 『秋香』ばなし

高々と響き渡る青が気持ちいい空の下、ふと車を走らせる休日の午後。少しだけ口を広げた車窓が吸い込むサララな風が、ポケットの中にこっそりと隠し持つ金木犀色した甘い香粒。鼻の奥でほのかに揺れ始める香煙。くすぐられる遠い記憶。次第に蘇る切ない思い出の裏側で、しっとりと染み渡る金木犀色の優しい気持ち。気が付けば太陽の頬まで金木犀色に染められて。温もりに包まれながら暮れてゆく、ある秋の一日。秋は金木犀の香りに彩られながら、ゆっくりと膨らんでいく季節です。
実はそんな金木犀にも精油が存在し、流通しているのはご存じでしょうか。ただし、ちょっぴり高価なレア精油になります。この金木犀の精油に含有される代表的な成分として挙げられるのが、リナロールやゲラニオールといった、いわゆるモノテルペンアルコール類に分類されるものです。これらの成分においては、比較的毒性が低いといわれています。ただし、その他に混在している成分の中には、ケトン類やフェノール類など刺激が強い成分も含まれておりますので、使用する際には使用用量や使用方法などにおいて、十分な注意が必要となります。
ちなみに、このリナロールやゲラニオール<モノテルペンアルコール類>といった成分を同じく含有する精油としては、ラベンダーやゼラニウム、ネロリやローズウッドなどが挙げられます。

『秋香』ことば

◎虫すだく(むしすだく)…様々な楽器を手にした虫たちが集まり、音色を香らせる秋のオーケストラ。
◎そぞろ寒(そぞろざむ)…染み入る秋の風景で揺れる、ちょっぴり寂しげな香り。そんな秋香が運ぶ肌寒さ。
◎うそ寒(うそざむ)…秋を深める香りに、ぼんやりと感じるようになる小さな寒さ。
◎菊日和(きくびより)…菊の花に優しく微笑みかける、秋の太陽。緩やかに香る秋晴れ。
◎秋麗(しゅうれい)…時がゆっくりと滑るようにして流れていく、柔らかな日差しが香る秋の表情。
◎つるべ落とし(つるべおとし)…まるで井戸に落とされる“釣瓶”の如く、真っ直ぐに勢いよく落ちてゆく少し焦げ臭い夕日。あっという間に暮れてしまう秋の夕刻。
◎山粧う(やまよそおう)…鮮やかな紅葉がヒラヒラと揺れるドレスでお洒落に着飾った、喜び香る秋の山々。
◎野山の錦(のやまのにしき)…紅や黄の彩葉で織り上げられた、華やかに香る錦で飾られる秋の野山。
◎火恋し(ひこいし)…紅葉の温かな灯が消えゆくにしたがって、炎の温もりが恋しくなること。
◎秋の七草(あきのななくさ)…柔風にさり気なく揺れる、秋を代表する七種の草花。「ハギ、キキョウ、クズ、フジバカマ、オミナエシ、ススキ(オバナ)、ナデシコ、秋の七草。」※五・七・五・七・七の調子で覚える。
◎金木犀(きんもくせい)…甘い小花の囁きが日本人の心をくすぐり、秋の深まりを告げる木。中国原産の橙色の花玉をつける常緑性樹木。いわゆる三大香木<ジンチョウゲ、クチナシ、キンモクセイ>の一つ。
◎秋刀魚(さんま)…夕暮れの赤い空を泳ぎ出す秋刀魚の香りは、まさに秋の香り。刀に似た形状で、秋に旬を迎える代表的な魚であることなどから当てられた名前。
◎秋桜(こすもす)…秋桜を優しく撫でて微かにピンク色に染まった風は、私たちに秋香を運んでくれる。桜の花のような色や形をしていることや、密集して花を咲かせることなどから当てられた名前。
◎鰍(かじか)…「鰍」は中国では“ドジョウ”を意味するといわれる。“カジカ”も“ドジョウ”と同様に水底をはうように泳ぎ回り、また“カジカ”は秋が旬の魚でもあることから、魚へんに秋で「鰍」とされる。
◎秋茄子(あきなす)…秋の日に実をぶら下げる茄子。幸せがふくよかに香る秋の味覚の代表選手。
◎秋新(あきしん)…秋に収穫される新蕎麦のこと。秋の陽光のように芳醇で、秋のそよ風のように爽やかで、秋の紅葉のような上品さを香らせる秋蕎麦。
◎銀杏(ぎんなん)…ほのかな苦みが秋の深まりを香らせるイチョウの実。
◎松茸(まつたけ)…しなやかで上品な香りをふりまく、まさに秋香の代名詞的存在のきのこ。

『秋香』なウェザーアロマ

金木犀の精油に含まれるリナロールやゲラニオールなどを始めとしたモノテルペンアルコール類に分類される成分は、抗菌、抗ウィルス、抗真菌、抗感染、免疫力強化などといった作用に期待することができます。
秋は、お天気の変化が非常に大きい季節。油断して免疫力を落としがちな季節。さらに、蒸し暑い夏の空気とは正反対ともいえる、乾燥した涼しい秋の空気が運び込まれるようになると、呼吸器系などの粘膜に炎症を起こしやすくなったり、活動を低下させるようなことにもなります。つまりは、侵入者に対抗する粘膜の防御壁が崩れ始めることで、体内にウィルスなどの厄介者が入り込みやすい状態になるわけです。また、低温や乾燥の環境下ではウィルスが長生きする傾向もあります。そのうえ、乾燥した空気中ではウィルスが拡散しやすくなるとも考えられるのです。
そこで今回は、秋風邪から身を守るためのウェザーアロマをご紹介しましょう。抗感染作用に力を発揮してくれる、モノテルペンアルコール類を含んだ精油の皆さまのお力を借りながら、乾きがちな空間と心身を優しく潤してみませんか。

抗菌ベールでしっとり包み込む、アロマエアクリーナー

[使用材料] 
・ディフューザー 1機
・精油 <ラバンジン3滴・ゼラニウム2滴> ※滴数は各機器の取扱い説明書に準ずる。

ラバンジン 
(^-^)…お花の甘さに抱かれてリラックスする香りというよりも、どちらかというとキレのある大人な甘さで、気持ちをリセットするようなフローラルの香り。一般的に真正ラベンダーよりもリナロールの含有量が多いため、より抗感染作用に期待ができる精油。
ゼラニウム
(^-^)…ほのかに青みが残るバラのような香り。ゲラニオールやリナロール、シトロネロールなど、バラの精油の構成成分と似ているため、バラに似た香りを放つともいえる。主要成分としてモノテルペンアルコール類を含有するため、抗感染作用にも力を発揮する精油。

[作成手順]
① ディフューザーをセットして、精油を垂らす。
② 空間に精油の香りを拡散させると同時に、ミストにより適度な湿りも保つ。
③ 清潔で潤いある香りの空間に身を浸し、風邪を引かないよう心がける。

[使用上の注意]
・基本的に、妊婦・授乳婦・子ども・皮膚炎(敏感肌含む)・高血圧・癲癇・腎臓疾患・肝臓疾患・心臓疾患・アレルギー・喘息・高齢者などの方は、精油の使用には十分な注意が必要である。事前に確認し、場合によっては使用を控えること。
・色や香りの染みつき、汚れには十分注意すること。
・精油原液が肌に付かないように注意すること。(万が一ついた場合は、大量の水で洗い流す。)
・異常を感じた時は即使用を中止すること。(必要であれば医師の診察を受ける。)
・適度な換気を心掛け、長時間使用は控えること。
・アロマテラピーは自己責任の原則で行うこと。


2014.10.10掲載


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