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お天気アロマテラピー

続・お天気香るコラム

Vol.16

2014.11.10

~秋の「風」景 編~

~ 秋の「風」景 編 ~ 『秋風』ばなし

秋になると、大陸で生まれ育った低温で乾燥した高気圧が周期的に訪れ、日本付近を広く覆うようになります。そんな移動性高気圧の馬にまたがって清涼な秋風もやって来ます。私たちの柔らかな秋心に、ヒンヤリ、サラリと吹きつけるようになるのです。
キンモクセイの香りを乗せる秋風やコオロギの音色を転がす秋風。ススキの柔穂を撫でる秋風にコスモスの彩りをすり抜ける秋風。そして、月見の鏡酒を揺らす秋風。それにしても、秋風は私たちをなんてセンチメンタルな気持ちにさせることでしょう。
熱気を帯びる命の香りと響き渡る命の歌声。火傷しそうな命の感触に眩しい命の彩り。そして、エネルギー溢れる命の風味。大空に大きく手を広げて全てをさらけ出し、命に満ち満ちていた夏の日の自然。そんな自然が夏に後ろ髪を引かれながらも、命の煌めきが吹き出す窓をゆっくりと閉ざしていくのと同時に、私たちの開放的になっていた心の窓も緩やかに閉ざしていくと、私たちは何とも言えない秋の切ない気分に浸されることになるのです。私たち人は自然と共鳴しながら、密接な繋がりをもって存在しており、自然の中で生かされているのだと感じるのは、私だけではないはずです。
自然の営みと共に進みゆく季節の移ろい。季節の移ろいの中で繰り広げられる天気の変化。天気の変化によって生じる私たちの心身の不調。そんな自然と深く繋がる私たちの心と身体の悩みを、同じ自然の力であるアロマテラピーでケアすることに、改めてウェザーアロマの意味を考えるセンチメンタルな秋の夜長です。

『秋風』ことば

◎いなさ…湿気をたっぷりと含んだ、ムワムワと生暖かい南東風。南東から強く吹き付ける、台風にともなう暖湿気。南東を“辰巳”の方角とすることから、「辰巳風」と呼ぶこともある。
◎芋嵐(いもあらし)…大空に掲げる里芋の大葉を、大きく揺らすほどの大きな秋風。
◎色無き風…もの寂しく暮れていく心の情景に吹き渡る秋風。華やかさを忘れた秋の風。そもそも「五行思想」で秋を“白”と位置づけていることから、“色無き”風とされたといわれる。
◎萩風(はぎかぜ)…さり気ない微笑みが魅力的な萩を、いたずらにくすぐる秋の風。
◎雁渡(かりわたし)…秋の始めに雁列を乗せながら吹き寄せる、北よりの冷たい風。
◎黍嵐(きびあらし)…黄金色に垂れ下がった黍の“尾穂”をユラユラと揺する、秋の強風。
◎金風(きんぷう)…秋を吹き渡る風、または西から吹き寄せる風。「五行思想」における万物を構成する「木・火・土・金・水」のうちの“金”を“秋・西”と位置づけていることに由来する。
◎葛の裏風(くずのうらかぜ)…葛葉の白肌をくすぐるお茶目な秋風。葛の葉裏は白いファンデーションを施し、化粧をしているようにも見える。葉裏の“白”色が、五行思想における“秋”とも繋がる風であるともいえる。
◎木枯らし・凩・木嵐(こがらし)…沈みゆく秋の上で、木を枯らすかの如く吹き付ける、冷え冷えとした強風。
※“木枯らし1号”…10月後半<晩秋>~11月末日<初冬>までの期間内で、西高東低の冬型の気圧配置により、最初に吹く風速8m/s以上の北寄り(西北西~北)の気温を低下させる風。
◎野分(のわき・のわけ)<野分の風(のわきのかぜ)>…野原を一心不乱にかき分けながら疾走する風。立春から数えて二百十日、または二百二十日頃、野原に吹き荒れる台風もしくは暴風。
◎【悲風(ひふう)】…次第に空っぽになっていく風と、小さく穴が空いていく心。そんな秋の心に沁みる、悲しげな秋の風。
◎【律の風(りつのかぜ)】…温もりを欲しがるようになった秋の心に、冷たく吹き付ける枯れかけた秋の風。切ない秋の心を切りつける風。

『秋風』なウェザーアロマ

最近では随分と認知されるようになってきましたが、春だけでなく秋にも花粉症はあります。春の花粉症は、スギやヒノキなどの木本類の花粉によるものが多いですが、秋の花粉症はブタクサ<キク科>、セイタカアワダチソウ<キク科>、ヨモギ<キク科>、カナムグラ<アサ科>といった草本類の花粉によるものが多く見られます。種類によって多少違ってきますが、一般的に9月~10月ころが秋の花粉症のピークになります。ただし、11月に入っても決して油断はできません。
さらに秋のこの時季は、夏に増殖したダニなどの害虫が一生を終えて乾燥した死骸となり、ハウスダストの一部となって多量に飛散する時季でもあります。
実は、秋晴れのカラッとした空気に包まれて、気持ちよく秋風が吹くような日ほど、花粉やハウスダストなどは舞いやすくなり、それらを吸い込んでしまうと、私たちはアレルギー反応を引き起こしてしまうといったわけです。
花粉症やハウスダストなどによるこのような秋の日のお悩みには、まずは掃除機や空気清浄器などを使用して原因となる物質を取り除くことがもちろん先決ですが、抗アレルギーや免疫力アップ、リラックス&リフレッシュなどの作用に期待できる精油(ティートゥリー、ローズマリーなど)を使用した芳香浴や入浴などで、心身をケアしてあげるのもよろしいのではないでしょうか。
また、ハーブティーを入れて、ゆったりとティータイムを過ごしていただくのもよろしいかと思います。アレルギーにともなう身体的な苦痛を和らげるとともに、気分的にも楽にしてくれるはずです。今回は少し趣向を変えて、そんなハーブティーをご紹介しましょう。精油は使用しません。
※ハーブティーに精油を入れるようなことは絶対にしないでください!精油の飲用は厳禁です!!

サッパリ&スッキリなハーブティーで、リフレッシュ&リラックスなティータイム

[使用材料] 
・ドライハーブ<レモンバームorペパーミントなど(1人前=小さじ1を目安に)>
※ドライハーブは紅茶などとブレンドすると飲みやすくなる。(紅茶:ドライハーブ=8:2を目安に)
・ティーポット ・ティーカップ ・ティーストレーナー・
・お湯

レモンバーム<ドライハーブ> 
(^-^)…鼻をくすぐるフレッシュなレモン香が心地いい、爽やかでクセの少ない風味。不安定化した心を落ち着かせてくれたり、アレルギー反応を緩和する働きや、心身を活性化させる働きも持つといわれるハーブ。
ペパーミント<ドライハーブ>
(^-^)…キレのあるメントールの清涼感が気持ちいい、雑味のないシャープな風味。心身の賦活化や、花粉症などによる鼻づまり、頭痛の緩和などに力を発揮してくれるハーブ。

[作成手順]
① ティーポットとティーカップにお湯を注ぎ、温まったらお湯を捨てる。
② ティーポットにドライハーブを入れ、熱湯を注いで蓋をしたら3~4分蒸らす。
③ ティーストレーナーをセットしてティーカップにハーブティーを注ぐ。(お好みでハチミツや砂糖、ミルクなどを加えてもよい。)

[要注意!!]
ハーブティーに精油を入れるようなことは絶対にしないでください!精油の飲用は厳禁です!!
[使用上の注意]
・妊婦・授乳婦・子ども・皮膚炎(敏感肌含む)・高血圧・癲癇・腎臓疾患・肝臓疾患・心臓疾患・アレルギー・喘息・高齢者などの方、持病をお持ちの方、通院している方、薬を服用している方などは、ハーブティーの飲用に十分な注意が必要である。医療機関で事前に確認し、場合によっては飲用を控えること。
・ハーブティーに精油を入れるようなことは絶対にしない!精油の飲用は厳禁!!
・異常を感じた時は即飲用を中止すること。(必要があれば医師の診察を受ける。)
・適量を飲用し、多量に摂取しないこと。(1日に数回程度)
・ハーブティーは薬ではないため、体調不良の際は医師の診察を優先する。
・衣服などへの色や香りの染みつき、汚れには十分注意すること。
・火気、火傷などに注意する。・自己責任の原則で行うこと。

2014.11.10掲載


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