お天気香るコラム

Vol.4

2013.04.22

『葭始生・霜止出苗・牡丹華』な季節

育ち始める命を優しく濡らす“穀雨”は、美しい３色の雨色鉛筆で彩りを与えます。それが七十二候における『葭始生・霜止出苗・牡丹華』の色風景です。
穀雨が初めに描くのが、“水辺に葭が芽を吹き出し始める”色風景です。いわゆる「葭始生＜あしはじめてしょうず＞」の季節になります。葭の角が、勢いよく春天を突き立てます。
次に描かれるのは、“霜が降りる頃が終わり、稲の苗が生長する”色風景です。すなわち「霜止出苗＜しもやみてなえいずる＞」の季節です。まだ柔らかい生まれたての緑が、蒼空へ向かって、力強く真っ直ぐに腕を伸ばします。
そして、最後の仕上げに描くのが、“花王と呼ばれる牡丹が、その花を大きく咲かせる”色風景です。つまり、「牡丹華＜ぼたんはなさく＞」の季節というわけです。瞳に映るもの全てが、まさに“天香国色”に染まります。
そんなハッピーを撒き散らす、彩りに溢れた季節が広がるのです。

ツツジの花蜜に誘われて、尖らせる柔らかい唇
クローバーの四葉に転がる、欲張りな七つのキラ星
花神様が腰かける牡丹には、ワガママな願いを込めて

燻らせる花煙を、しなやかに潜り抜けるアゲハチョウ
穏やかに滑る陽光に、少しだけ汗ばむ胸元
上から二つ目の釦を、さりげなく弾いた細い指先

花香巡る世界を、忙しなく行き交う七色の羽音
春夏の隙間風に吹かれ、上機嫌に奏でる口笛
逃げ水の向こう側へ通じる、煌めきの扉を開くボタン

美しく揺れる“ぼたん”の季節

『葭始生・霜止出苗・牡丹華』な季節のアロマテラピ

ボタン、カタクリ、レンギョウ、ユキヤナギ、レンゲ、スズラン、モクレン、ツツジ、フジ、ハナミズキ…。季節はまさに百花繚乱、花祭り。華やかな香りと色彩の粒が、勢いよく弾け飛ぶ時季です。春の時雨が時々悪戯することはありますが、次第に気持ちよく晴れる日が増えて、花たちの宴を盛り上げます。今回はそんな幸せのエネルギーに溢れる花の季節をイメージした、華やかな４月の装いにふさわしいアロマをご紹介。ウェザーアロマセラピストお薦め、季節のイメージフレグランスコレクション第一弾！！

春花を撫でる華やかな香風＜４月のイメージフレグランス＞

［使用材料］
ディフューザー　１機
精油　＜ローズマリー２滴・ゼラニウム１滴・ネロリ１滴＞
※滴数は各機器の取扱い説明書に準ずる。

ローズマリー
（＾－＾）…フレッシュ感が満ち溢れる、爽やかでスッキリとしたグリーンハーブの香り。ボンヤリした心や身体をシャキッとシャープに引き締めてくれるような精油。

ゼラニウム
（＾－＾）…バラのような甘く華やかな香りの中に、どことなく優しい春風を感じさせる香り。お肌も気分も明るく元気にリフトアップしてくれるような精油。

ネロリ
（＾－＾）…上品で優雅な甘さを漂わせるフローラルな香り。白い花のベールで穏やかにしっとりと包み込み、心と身体を静かに落ち着かせてくれるような精油。

［作成手順］
１ ディフューザーをセットして、精油を垂らす。
２ 空間に精油の香りを拡散させる。
３ 香りの空間に身を浸してリラックス＆リフレッシュ。

［使用上の注意］
基本的に、妊婦・授乳婦・乳幼児・敏感肌・高血圧・癲癇・腎臓疾患・アレルギー・喘息などの方は、精油の使用には十分な注意が必要である。事前に確認しておくこと。
原液が肌に付かないように注意すること。（万が一ついた場合は、大量の水で洗い流す。）
長時間の使用は控えること。
異常を感じた時は、即使用を中止すること。（必要であれば医師の診察を受ける。）
アロマテラピーは自己責任の原則で行うこと。

２０１３.０４.２２　掲載