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お天気アロマテラピー

続・お天気香るコラム

Vol.1

2014.04.11

~春の「香」景 編~

~ 春の『香』景 編 ~ 『春香』ばなし

ベランダをすり抜ける春の吐息。お日様の匂いを吸い込んで揺れる洗濯物。棚引く春煙の帯に乗って、ゆらゆらと漂う花香のビーズが至る所で弾けだし、心もうきうきと弾みだす、“春香”る季節。
日本人にとって春の代名詞といえば、何といっても桜でしょう。南の国で咲かせた桜フレグランスの前線は、今年も順調に北上を続け、もうすぐ北の国にまで届けられます。ほのかに揺れる桜の香りは何ともしなやかで、様々な思い出ともリンクしながら、心の奥にまで染みわたるものです。
そんな桜香ですが、残念ながらアロマテラピーで使用する精油としては、あまりお目にかかることはありません。なぜなら、精油にするは芳香性が弱いことが1つの大きな要因であるようです。
ちなみに、この桜の匂いを組み立てているのは、「フェニルエチルアルコール」、「ベンズアルデヒド」、「アニス酸メチル」、「クマリン」などといった特徴的な芳香成分だといわれています。なかでも、「クマリン」という成分には、肌に塗布した状態で強い紫外線に当たると、皮膚にシミや炎症を引き起こす、いわゆる“光毒性”といった性質があります。アロマテラピーの扉をくぐると、頻繁にお目にかかるキーワードです。
いい香りではありますが、たとえ桜の精油を抽出したとしても、成分的な観点からみてみると、少し使用には注意が必要な精油であるといえるかもしれませんね。

『春香』ことば

◎ 山笑う…生気が湧き立つ明るくこんもりとした山が、頬に桜色のチークを乗せて、優しく微笑んでいるかのような情景。
◎ 花曇り…桜の花が賑やかに笑い始める頃に広がる、幻想的な柔らかいミルク色の曇り空。
◎ 花嵐…桜の花を空へ巻き上げるような強風。ちなみに、春の強い南風を一言でいうなら、“春一番”が「花兆し」の嵐、“春二番”を「花起こし」の嵐、“春三番”は「花散らし」の嵐といったところ。
◎ 花いかだ…桜の花びらが水面で少し寂しげに揺れながら、春を乗せて静かに流れゆく様子。
◎ 花むしろ…空に広げていた桜のスカーフが落ちて、地面を覆いピンク色に染める様子。
◎ 水温む…お日様がこぼした春光の粒が水面できらきらと飛び跳ね、川や池の水が温まること。
◎ うらら(うららか)…ふわふわとした柔らかい太陽に寄りかかり、春の清らかな光を全身に浴びて輝いているような様子。

『春香』なウェザーアロマ

実は、アロマテラピーで好まれるポピュラーな精油の中にも、このクマリン類を含有するものがいくつか存在します。柑橘系の精油に多いのが特徴で、その代表選手がベルガモットの精油になります。ベルガモット精油には、クマリン類に分類されるフロクマリン類のベルガプテンやベルガモテンといった成分が含まれているのです。よって、やはりこの精油を使用する際も、“光毒性・皮膚感作”に注意が必要となるわけです。
しかし、ベルガモット精油の中には、FCF<フロクマリンフリー>・BGF<ベルガプテンフリー>などといった光毒性の原因成分を、意図的に除去したものも販売されています。用途に応じて、このような精油を使用するのもいいでしょう。ただし、アロマテラピーは偉大なる自然の恩恵に感謝しながら楽しむものであるとも考えます。したがって、私たちにとって都合の悪いものだからといって、むやみに切り捨てるというのもどうかと思うのです。私たちは自然の中で生かされていることをしっかり理解し、自然に寄り添って共存していこうという心も、実は大切なことなのではないでしょうか。
よって、ここではあえて、光毒性の成分を除去していないベルガモット精油を使用した、春にぴったりなウェザーアロマレシピをご紹介いたします。

お日様の匂いが微笑みかける、春陽のフレグランスシャワー

[使用材料][1回分] 
・精製水45ml 
・無水エタノール 5ml 
・精油 10滴以下<ベルガモット7滴・メリッサ3滴>

ベルガモット 
(^-^)…春のうららかな日差しをイメージさせるシトラスの香り。スタートした新生活で張り切り過ぎた心身を、太陽の匂いが染みついた柔らかなブランケットのような優しさで癒してくれる精油。
メリッサ<レモンバーム>
(^-^)…柔らかな草原で光の子が飛び跳ねて遊ぶかのような、明るくフレッシュなハーブ系の香り。微かにレモン香も漂わす。変化の激しい春天で、うつむきがちな心身を蘇らせてくれる精油。

[作成手順]
① ビーカーに入れた無水エタノールに精油を垂らし、ガラス棒で撹拌する。
② 精製水を加え、さらによくかき混ぜる。
③ 遮光ガラススプレー瓶に移し、ラベル(作成日、レシピ)を貼る。
※空間に一吹きすれば、春天と新生活で疲れた心身を優しい日溜りのような香りが癒してくれる。

[使用上の注意]
・基本的に、妊婦・授乳婦・子ども・皮膚炎(敏感肌含む)・高血圧・癲癇・腎臓疾患・肝臓疾患・心臓疾患・アレルギー・喘息・高齢者などの方は、精油の使用には十分な注意が必要である。事前に確認し、場合によっては使用を控えること。
・色や香りの染みつき、汚れには十分注意すること。
・精油原液が肌に付かないように注意すること。(万が一ついた場合は、大量の水で洗い流す。)
・異常を感じた時は即使用を中止すること。(必要であれば医師の診察を受ける。)
・長時間使用は控え、適宜換気を行う。・高温多湿を避け冷暗所保存。使用期限は約2~3週間。
・アロマテラピーは自己責任の原則で行うこと。

2014.04.11 掲載


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