お天気アロマテラピー
お天気香るコラム
Vol.26
2013.09.24
~秋分~
『秋分』な季節
「陰陽の中分となればなり」
“秋”を仕上げるスイッチが入る中、一日を支配する光と闇の世界を、真っ二つに“分”裂させるシーズンポイント、『秋分』。真東から昇り、真西に沈む太陽によって一刀両断されます。しかし、同じく昼夜が平等に切り分けられる、春分の頃と比較すると、気温は秋分の頃の方が10℃程度も高く不平等なのは、ちょっぴり可笑しなところです。
秋は、空を見上げて思いをはせるセンチメンタルな人種にとって、この上なく心揺さぶられる時季です。「実りの収穫に“飽き”満ちる」を語源とする“秋”とも言われますが、空ににじませる秋の喜怒哀楽の表情は、見ていて飽きることはありません。高い高い青天に、ヒラヒラと舞い落ちる天使の羽根雲。真赤な顔して吠える太陽に、焦がされる黄昏。バニラ香の満月で遊ぶ、ウサギやカニや少女の姿…。絶対に目が離せない秋の空が、そこに広がります。
夕陽の大口が開き、走り出す黄昏の暮香
曇色の蓋が開き、溢れ出す金木犀の花香
胸を開けて思い切り吸い込む、ふくよかな秋の香
秋雨の憂鬱が明き、染み入る茜色の生彩
闇雨の沈黙が明き、泳ぎ出す月色のささやき
彩りの世界にゆっくりと明ける、小さな秋の目
透明な青空高くへ蹴り上げる、祈りの空き缶
白銀の渚にトンボがひるがえる、ざわめきの空き地
胸に空いた小さな穴をくぐる、路地裏の秋斜陽
月と実りは飽き満ちて、漂う豊潤な秋の調べ
『秋分』な季節のアロマテラピー
この時期、しとしと濡らす秋雨前線が南下すると、日本付近は高気圧と低気圧の通り道となり、交互に通過していくようになります。
やってくる秋の移動性高気圧は、ムシムシと暑苦しい夏の太平洋高気圧とは性格が全く違い、大陸の爽やかなフレグランスをまとった、秋晴れをもたらすイケメン高気圧なのです。しかし、このイケメン高気圧には、少々ドライなところがあるので要注意!
美人お天気キャスターが天気図を指差して、「秋の移動性高気圧に覆われて、晴れるでしょう。」と言いながら笑顔を振りまいた時は、その笑顔に油断せず、乾燥対策をしっかり行ってくださいね。
今回は、秋のイケメン高気圧で乾きがちなお肌に、潤いを補給してくれる、アロマスキンケアローション<化粧水>のご紹介です。
サラサラでドライな風にさらされて、カサカサでツライお肌のスキンケア
[使用材料]
フローラルウォーター<ラベンダーウォーター or ローズウォーター> 49ml
植物油<ホホバ油> or ウォッカ or グリセリン 1ml
精油 1滴<ローズウッド or カモミールローマン>
ローズウッド
(^-^)…ローズの華やかさの中にも、優しく穏やかな温もりを漂わせる、ウッディ―フローラルな香り。秋の高気圧がもたらす乾燥から肌を守り、皮脂バランスを整えて健康な状態に保つ精油。
カモミールローマン
(^-^)…やや濃厚なフローラルの甘さに、甘酸っぱいグリーンアップルの爽やかさをプラスしたような香り。秋のドライな高気圧にさらされ、荒れがちなデリケートな肌を、優しく守ってくれる精油。
[作成手順]
1 メスシリンダーなどで植物油(グリセリン、ウォッカ)を計量し、ビーカーに入れる。
2 1に精油を垂らし、ガラス棒で撹拌。さらにフローラルウォーターを加え、よくかき混ぜる。
3 遮光ガラススプレー瓶に移し、ラベル(作成日、レシピなど記入)を貼る。
[使用上の注意]
基本的に、妊婦・授乳婦・乳幼児・高齢者・敏感肌・高血圧・癲癇・腎臓疾患・アレルギー・喘息などの方は、精油の使用には十分な注意が必要である。事前に確認しておくこと。
よく振ってから使用。顔など敏感な部分へ塗布する場合、あらかじめ少量で試めすこと。
アルコール(ウォッカ)が苦手な方は、グリセリンや植物油に変更して作成。
精油原液が肌に付かないように注意すること。(万が一ついた場合は、大量の水で洗い流す。)
異常を感じた時は、即使用を中止すること。(必要であれば医師の診察を受ける。)
衣服などへの色や香りの染みつき、汚れには十分注意すること。
高温多湿を避けた冷暗所で保存。使用期限は約1~2週間程度。
アロマテラピーは自己責任の原則で行うこと。
2013.09.24 掲載