お天気アロマテラピー
お天気香るコラム
Vol.10
2013.06.03
~芒種~
『芒種』な季節
「芒ある穀類、稼種する時なり」
“芒<ノギ>”というのは、麦や稲などの穂先についている実の先端部分に、尖って生える針状の突起のようなものを指していいます。一方、“種”については、種まきの時期であることを意味しています。つまりは、芒のある植物である稲を植える頃、もしくは、同じく芒のある麦が収穫時期を迎え、変わって稲を植える頃であることを指していうわけです。
熟麦の大きなうねりが穏やかに静まりゆき、生まれ変わった田湖には、ちびっ子の稲たちが綺麗に整列して、可愛らしく行進を始めます。やがて、水鏡が煌めく大地に腰を据えた小稲たちは、空を見上げて天露に祈りをささげ、風のささやきにユラユラと揺られながら、潤いの季節を静かにじっと待ちます。その祈りは天高くまで届き、頬に落ちる命の一滴。これこそが、『芒種』が見せる美しき自然の営みです。
放り投げられる、キラキラと揺らめく視線
柔らかいハートを疾走する、ウルトラバイオレット
悪戯な光を跳ね返す、“トゲトゲ”のセクシーまつ毛に憧れて
頬にすり寄せる、爽やかな風のささやき
転がすのは、迫りくる雨音の噂話
“ツン”と突き立ててキャッチする、猫耳の高感度アンテナに憧れて
ミントティーの世界に、広がるミルクのけむり
地上に降り始める、しけった梅雫の香り
天露の熟成を見極める、ソムリエの“シャープ”な鼻に憧れて
黄金色の稲穂に輝く、「芒」の剣先に憧れた、ある初夏の午後
『芒種』な季節のアロマテラピー
乱反射して生まれるキラキラを、敷き詰めたラメ入りのシーツの上で、柔らかくフワフワと風になびいているグリーンのファー。かっこいい“芒”に憧れながら、若稲たちは、煌めく希望を詰め込んだカプセルを、天つ御空に捧げます。豊かな実りのために必要な潤いを、神様に祈る季節です。
今回はそんな祈りを捧げる若稲たちの、瑞々しさ溢れるグリーンが、シュルリラと走り抜ける爽快さに、力強く真っ直ぐに生きていこうとする決意にも似た、ちょっぴりシャープでキリリとした苦みを利かせて、6月のアロマをイメージしてみました。ウェザーアロマセラピストがお薦めする、季節のイメージフレグランスコレクション第3弾を、どうぞお楽しみください。
天つ御空に込める、萌黄の祈り <6月のイメージフレグランス>
[使用材料]
アロマライト 1機
精油 <メリッサ1滴・ローズマリー1滴・グレープフルーツ1滴>
※滴数は各機器の取扱い説明書に準ずる。
メリッサ
(^-^)…爽やかで眩しい笑顔を振りまくように、初夏から夏にかけて生き生きと葉を広げるハーブ。フレッシュなハーブの香りの中に、ほのかなレモン香を漂わせるため、“レモンバーム”とも呼ばれる精油。
ローズマリー
(^-^)…初夏を思わせる、スッキリとした清涼感溢れるハーブの香り。学名の「Rosmarinus」は、“海の雫”を意味するといわれるように、どこか透明感溢れる潤いも感じる精油。
グレープフルーツ
(^-^)…サンサンと降り注ぐ初夏の太陽のような、スッキリとした感じが特徴的なシトラスの香り。内ポケットに忍ばせるオシャレな苦み香が、ちょっぴり癖になる精油。
[作成手順]
1 アロマライトをセットし、上皿に精油を垂らす。
2 電源を入れ、ライトを点灯させて、精油を温める。
3 香りを拡散させるとともに、ライト(色や質感)による視覚的な癒し効果にも期待できる。
[使用上の注意]
基本的に、妊婦・授乳婦・乳幼児・敏感肌・高血圧・癲癇・腎臓疾患・アレルギー・喘息などの方は、精油の使用には十分な注意が必要である。事前に確認しておくこと。
原液が肌に付かないように注意すること。(万が一ついた場合は、大量の水で洗い流す。)
長時間の使用は控えること。
異常を感じた時は、即使用を中止すること。(必要であれば医師の診察を受ける。)
基本的に取扱い説明書の使用法に従うこと。
アロマテラピーは自己責任の原則で行うこと。
2013.06.03 掲載