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お天気アロマテラピー

お天気香るコラム

Vol.29

2013.10.15

~鴻雁来・菊花開・蟋蟀在戸~

『鴻雁来・菊花開・蟋蟀在戸』な季節

成熟していく秋に身を潜めていた、幾つものキラ“露”たちと、“寒”さが香り始めた空気に、身を縮こめる野草たちとが結ぶ、『寒露』。こぼす吐息に、白い煙の粒がにじむようにもなります。そんな移ろいゆく季節のシーンで、秋の深い色づきを匂わせるメロディーが、ちらほらと流れ始めます。
初雁が、冷たい海を吹き撫でる青北風に連れられて、ようやく辿り着く、懐かしき香り漂う大きな水たまりの畔。ホッと一息ついた肌寒いある日の朝、ふと野原に落とす、輝く“雁の涙”。鴻雁来<こうがんきたる>凛としたメロディー。
澄みわたる高き青空に、もうひとつの小さな太陽を咲かせる黄菊。穏やかに広がる菊晴れの日。菊花開<きくのはなひらく>菊香のメロディー。
温もりが恋しくなる日々。戸から漏れるぼんやりとした人懐っこい光に、心ともなくすり寄せる、ちょっぴり冷えた頬。思わず羽を小刻みに震わせて泣きます。蟋蟀在戸<きりぎりすとにあり>“機織り”のメロディー。
月の霜が降りて冴えわたる白々とした夜には、どこか人恋しくなるようなメロディーが流れる、そんな季節に浸されます。

赤黄色の秋帽子、着飾る野山は十人十色
平泳ぎする夕焼けトンボが、描き出す十文字
燕と“雁”の交差点、春秋を渡る鳥たちの十字路

秋桜の細風、金木犀の甘風、尾花の波風、秋風の三和音
新米の喜び、松茸の香り、秋刀魚の煙り、豊秋の三聖
高天の真青、“菊花”の真黄、夕陽の真赤、彩秋の三原色

艶やかな漆黒の半天に、あくびを注ぐ夜気
月明かりがもたれる窓際で、傾けるヌーヴォーと夜話
“機織り虫”のリズムに寄り添う、滑らかな夜想曲

『十三夜』の月を愛でる、秋が巡る国の美学

『鴻雁来・菊花開・蟋蟀在戸』な季節のアロマテラピ

黄昏に香る西の空で、滑って転がり落ちる“つるべ落とし”な秋陽。昼と夜とを支配する2つの光が、交差するトワイライトな瞬刻。
やがて、秋の夜長に澄みわたる無垢な空気に磨かれて、夜空に艶々なマロンカスタードの頬を、くっきりと浮かび上がらせるスイートな十三夜の名月。
降り注ぐ月光の下では、少しだけかじかみ始めた指先を気にしながら、スローテンポで演奏を続ける秋虫の弦楽隊。
切なさをにじませる虫音が響き渡る中、さらさらとしたススキの絨毯を吹き渡る色無き風が、少しだけ心に染みる一夜。
今回は、そんな神秘的で純真な月夜をイメージした、10月のアロマ<イメージフレグランスコレクション第7弾>をお届けします。このアロマで香り付けした栞をかたわらに、ときにはゆったりと読書の秋に沈んでみてはいかがでしょうか。

純真無垢な月光に洗われる、イノセントな夜<10月のイメージフレグランス>

[使用材料]
栞 1枚 ・封筒などの袋 1枚 ・カット綿<厚め> 1枚
精油 <フランキンセンス1滴・ネロリ1滴・サンダルウッド1滴>

フランキンセンス
(^-^)…心を優しく鎮めてくれる、不思議な温かみがある樹脂系の香り。冴え冴えと澄みわたるミステリアスな月光にも似た、ときに凛と照らし、ときに柔らかく包み込んでくれるような精油。

ネロリ
(^-^)…ビターオレンジのフレッシュ感と、上品な花の甘さを漂わせる、みずみずしい香り。生まれたてのしっとりとした純白の花が、優雅に揺れながら穏やかに香り、幸せを届けてくれる精油。

サンダルウッド
(^-^)…心の奥底まで染み渡る、落ち着きに満ちた、切り出したての木材のような香り。お香の香り。秋の月夜を緩やかに旅する時間のような、ゆったりとした流れにいざなってくれる精油。

[作成手順]
1 手に付かないよう注意しながら、厚めのカット綿に精油を垂らす。
2 しっかりと精油が染み込んだら、栞とともに封筒に入れる。
3 栞に香りが移ったら取り出し、本に挟んで読書の秋を香りで演出する。

[使用上の注意]
基本的に、妊婦・授乳婦・乳幼児・高齢者・敏感肌・高血圧・癲癇・腎臓疾患・アレルギー・喘息などの方は、精油の使用には十分な注意が必要である。事前に確認しておくこと。
精油原液が肌に付かないように注意すること。(万が一ついた場合は、大量の水で洗い流す。)
異常を感じた時は即使用を中止すること。(必要であれば医師の診察を受ける。)
色や香りの染みつき、汚れには十分注意すること。容器などは専用のものを用意するとよい。
長時間の使用は控えること。適宜、換気も行う。
アロマテラピーは自己責任の原則で行うこと。

2013.10.15 掲載


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