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健康天気ことわざ

No.5

2010.07.05

福岡義隆

梅雨晴れに紫外線要る人要らぬ人

 今年ははっきりしない梅雨を迎えているが、エルニーニョも関係しているとすれば長引く可能性がありそうである。しかし、梅雨が短くても長くても、一時的に晴れることが良くある。それを「梅雨晴れ」というが、実は「五月晴れ」の語源でもある。現在の暦でいうと確かに5月はよく晴れる月であるから五月晴れはぴったりの表現であるが、旧暦の5月は梅雨の季節であったので、梅雨の最中に晴れることを「五月晴れ」と言ってたのである。

 さて、その梅雨晴れであるが、その前に長雨が続いて、梅雨の中休み的に晴れると瀬戸内海辺りでは赤潮害は急増する。なぜなら、雨水が表面流出して陸上の汚染物質や栄養豊かな動物の排せつ物などを海へ流れ込むと、海水の栄養塩が豊富になり水中の植物性プランクトンが急激に繁殖する。そのうえ、急に晴れて日射が強くなると水温も急上昇するので益々プランクトンが増えて、赤潮が発生するわけである。そんな海からとれた魚介類を食するとたちまち食中毒に当たる。赤潮のみならず海洋汚染でノリや牡蠣の養殖が激減し海外からの輸入に頼らざるを得ない昨今である。平野部の少ない瀬戸内沿岸は早くから埋立地の開発が盛んで、その工事に伴う汚濁と建設後の沿岸流の淀みでも汚染を加速させてきた。「埋め立てて瀬戸の海から海苔が減り(義龍)
梅雨の合間の晴天日には、季節がら太陽高度が高く日差しが強い。紫外線もかなり豊富であるから、折角の晴れ間に布団などを久しぶりに干す風景が多くなる。紫外線は菌類を殺菌してくれるので布団に巣くってる家ダニなどがもろに死ぬ。紫外線には人体にも有害な波長帯があるが、衛生上では病原菌の多くはたちどころに死滅し、インフルエンザや扁桃腺炎などが減少すると言う殺菌作用があることも無視できない。すなわち紫外線を必要とする場面と人がいるのである。一方では、その紫外線が強い余り白内障や皮膚がんの恐れもあるし、肌荒れを警戒して紫外線カットの衣類や塗り薬が長用される、言いかえれば紫外線を嫌う、要らない人も多いのも事実である。梅雨晴れや梅雨明けともなれば益々肌が気になる女性が増えてくる。「梅雨明けへ日焼け止めしていざ出陣(義龍)」

 梅雨入りとともに紫陽花が美しく道沿いに咲き始める。梅雨の走り頃から梅雨末期までに、紫陽花の色がいろいろに変化するさまも素晴らしい。だから梅雨前線の北上と同じように、各種の色を呈しながら紫陽花も北上する様を、紫陽花前線の北上とも言われる。紫陽花は見た目に美しいだけではない。部屋に一枝花瓶にいけておくと、心身の疲れや活力も補ってくれる効果も知られている。鬱陶しい雨の季節に、青紫色のアジサイが沈みがちな気分を癒してくれるという。中国医学によると、紫色は肝に影響し、身体の疲れや目の疲れもとってくれるらしい。梅雨も終わると、リウマチや関節炎が癒えてくる。「紫陽花が枯れてリウマチ癒えてくる(義龍)」


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